研究課題/領域番号 |
21K17332
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
|
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
眞嶋 ゆか 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (40888286)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | 接触力 / 拭く動作 / 拭き方 / 皮膚バリア機能 / 経表皮水分蒸散量 / スキンケア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、皮膚を「拭く」という看護ケア時の動作について、皮膚に対する摩擦力を接触力(皮膚を押さえる力)からその実態および皮膚バリア機能との関連について明らかにするものである。まず、【研究1】は「拭く」時に生じる接触力について、「優しく拭く」という感覚的な拭き方をする時、および模擬便が付着した皮膚を拭く時の指の接触力を測定する。次の【研究2】はこのデータを基に、接触力と皮膚バリア機能との関連を明らかにする。
|
研究実績の概要 |
本研究は、研究①皮膚を拭く時の接触力と拭く動作に関する実態調査、研究②拭く動作と皮膚バリア機能との関連の調査、を行うものである。2023年度は、研究①の調査結果を分析しまとめた。
【目的】成人女性が不織布のおしりふきで自身の皮膚および多層構造皮膚モデルを拭く時の接触力を明らかにする。【対象者】成人女性30名【調査方法】自身の手を普段の拭き方で拭く時、多層構造皮膚モデルを弱く(優しく)拭く時、強く(しっかり)拭く時の3時点における接触力について、それぞれ薄手と厚手のおしりふきを使用し、拭き方の条件を決めた上でウェアラブル触動作センサーHapLogを用いて測定した。【結果】自身の前腕を普段の力で拭いた時の接触力の中央値は薄手のワイプ0.77N (IQR 0.27-1.62)、厚手のワイプ0.76N(IQR 0.3-1.81)だった。皮膚モデルを弱く拭いた時の接触力の中央値は薄手のワイプ0.46N(IQR 0.17-0.87)、厚手のワイプ0.49N(IQR 0.19-0.96)だった。皮膚モデルを強く拭いた時の接触力の中央値は、薄手のワイプ1.07N(IQR 0.37-2.13)、厚手のワイプ1.17N(IQR 0.38-2.48)だった。ワイプの薄さ・厚さによる接触力には有意差がみられ、自身の前腕を拭く時は薄手のワイプの方が有意に接触力が強く、皮膚モデルを拭く時は弱く・強く拭く時も厚手の方が有意に接触力が強かった。また、拭いた時の接触力(中央値)の変化量について、皮膚モデルを弱く拭いた時に変化量が大きく、皮膚モデルを強く拭いた時は変化量が少なかった。ワイプ別では、自身の前腕を拭いた時と皮膚モデルを強く拭いた時は厚手のワイプの方が大きい傾向であるのに対し、皮膚モデルを弱く拭いた時は薄手のワイプの方が大きい傾向を示した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究①の分析とまとめに時間を要したため、研究②の計画書作成が遅れている。現在は、研究②の計画書を作成中であり、測定方法の精度を高めるための方法について検討している。今年度中には調査が開始できる見込みである。
|
今後の研究の推進方策 |
研究自体の変更はないため、研究②の実施に向けて進めていく。 2024年度は研究②の調査を実施する。調査期間は1~2か月程度を見込んでおり、必要な測定機器は購入している。 2025年度は研究②の結果をまとめて論文作成し、学会誌へ投稿する予定である。
|