研究課題/領域番号 |
21K17351
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 (2023) 学校法人文京学院 文京学院大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
金久保 愛子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (50383683)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | ヘルスリテラシー / 自己管理行動 / 保健行動 / 乳がん患者 / 外来通院患者 |
研究開始時の研究の概要 |
乳がん患者は初期治療を終えた後もリンパ浮腫などの術後合併症を抱え続ける。この健康問題に対処するためには、本人が主体的かつ適切なヘルスコミュニケーションスキルを持つことが重要である。このスキルを向上させるものとして、最近ヘルスリテラシーが注目されている。そこで、乳がん患者のヘルスリテラシー尺度を開発し、手術療法を終えた外来通院中の乳がん患者が健康問題に対する自己管理行動にヘルスリテラシーが影響するか明らかにする。本研究では、ヘルスリテラシーの獲得・活用過程を明らかにするために、乳がん患者の保健行動に与える影響や保健行動に関連する要因について、外来診療時と6カ月後、1年後に調査をする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、手術療法を終えた外来通院中の乳がん患者のヘルスリテラシーが健康問題に対する自己管理行動に影響する要因を明らかにすることにある。 2年間COVID-19の影響で医療機関での調査が実施できなかったが、昨年度文献検討した結果をもとに、研究計画を見直した。具体的には、健康問題について上肢の運動制限などの身体的支障だけでなく、日常生活の支障を認知すること、ヘルスケアの活用として自己管理行動の選択肢を挙げる・実行可能か考えるなど行動を移す前の思考も含まれることを加えた。 今年度は、手術療法を終えた外来通院中の乳がん患者が抱える健康問題のヘルスリテラシーの概念を構成する因子を質的に探索することを目的にインタビュー調査を実施している。所属機関の変更に伴い、外来通院中の乳がん患者を対象とした調査を実施するための倫理審査に時間を要したが、5月末を目途に調査を終了予定である。 本研究の意義は、乳がん患者が健康問題を自己管理していくために、ヘルスリテラシーの獲得過程を縦断的に捉えていくことである。本年度実施中のインタビュー調査の結果をもとに、ヘルスリテラシーの質問項目を精選できると考える。術後の乳がん患者のヘルスリテラシーを理解する上で、今年度のインタビュー調査の結果は重要な知見になると考える。インタビュー調査が終了次第、外来通院中の乳がん患者のヘルスリテラシー尺度の信頼性・妥当性の検討について調査を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今までCOVIDー19 の影響で内諾を得ていた医療機関の外来通院中の乳がん患者を対象に、患者が認知する健康問題とそれらの対処行動、および対処行動をとるまでの意思決定過程についてインタビュー調査を実施できていなかった。今年度、所属機関を変更し他結果、改めて倫理申請を受けることが必要となった。調査実施施設との調整もあり、インタビュー調査開始が3月からとなった。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、インタビュー調査の結果をもとに乳がん患者のヘルスリテラシー尺度を開発する予定である。COVID-19の感染拡大により調査が大幅に遅れているため、研究期間の延長を最小限にすませるよう努力する。インタビュー調査後から質問紙調査実施の期間を短縮させるため、所属機関の倫理申請、調査機関との調整を早めに行うこと、調査実施施設数を増やし、短期間で予定対象者数を獲得することを目指す。
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