研究課題/領域番号 |
21K17383
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
ドーリング 景子 京都大学, 医学研究科, 助教 (10839111)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 継続ケア / 助産 / 産前 / 出産 / 産後 |
研究開始時の研究の概要 |
同一助産師による産前・出産・産後を通した継続ケア(MLCC: Midwife-led Continuity-of-Care)の提供により、出産の安全やケアの質の向上等、様々な利点が得られることが分かっている。しかし、日本では、妊産婦へのMLCCの提供はほとんど行われておらず、その現状は明らかにされていない。そのため、本研究では、日本でのMLCCの実施に関して、①現状を把握し、②実施を可能にする要因を特定し、③日本版MLCCシステムの体系化を行うことで、日本におけるMLCCシステムの普及・拡大に向けた足掛かりを作ることを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究は、日本における同一助産師または少人数の助産師チームによる産前・出産・産後を通した継続ケア(MCOC: Midwifery Continuity of Carer)モデルの実施の現状把握とシステムの体系化を行い、MCOCシステムの普及・拡大に向けた足掛かりを作ることである。一人の妊婦に対し,同じ助産師または少人数の助産師チームが継続ケアを提供するMCOCは、出産の安全やケアの質を向上させ、女性のポジティブな出産体験につながる等、様々な利点が得られることが分かっている。少子化や育児不安、産後うつ等の問題が深刻な日本において、このようなケアモデルの提供が望まれるが、MCOCを実践する助産師は少なく、その現状は明らかにされていない。この研究では、日本の分娩施設(病院・診療所・助産所)を対象にMCOCの実施に関する質問紙調査を行い、日本のMCOCの現状を把握する。2022年度は、日本の分娩施設の99%が加入する産科医療補償制度加入施設(約3000施設)へ質問紙調査を送付して質問紙を回収し(約1000施設)、回答の集計を行なった。現在、そのデータ解析を行なっている。今後は、協力を得られた施設へのインタビューを通してMCOCの実施を可能にする要因の詳細を特定する予定である。これにより、日本でMCOCを効果的に普及・拡大するための指針を示し、出産ケアの向上および女性のポジティブな出産体験への貢献が期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、日本における助産師による継続ケアの現状把握と継続ケア実施に関わる要因の抽出を行うが、先行文献、方法論および方法の検討を行い、それに基づいて研究計画書を作成し、所属期間の倫理審査で研究実施の承認を受けた。現在までに、質問紙調査によるデータ収集が終了し、データ解析も進んでおり、おおむね順調に研究が進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、質問紙調査で収集したデータの分析を行い、日本におけるMCOC(助産師による産前・出産・産後の継続ケア)の現状把握を行う。さらに、協力を得られた分娩施設を対象としたインタビュー調査を行い、MCOC実施に関わる要因の詳細について明らかにしていく。
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