研究課題/領域番号 |
21K17385
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 神奈川県立保健福祉大学 |
研究代表者 |
李 剣 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教 (00869216)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 入院患児 / コロナ禍 / 面会制限 / 活動制限 / 適切なケア / 家族支援 / コロナ / 看護 / ケア / 看護モデル |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウイルス感染症が大流行のなか、小児病院ではウイルス侵入防止のため家族との面会制限、院内の「3密」回避上プレイルームの使用制限などにより患児の活動範囲が極端に狭くなっている。「親子分離」且つ「日常行動制約」の中、患児のストレスは計り知れず、心身の健康発達に影響が大きく、早急な対策を必要とする。しかし、医療現場では対応方法・手順など各病院それぞれで異なり、標準化はされていないため患児への看護の質の保証が極めて難しい。この点に着目し、看護師の効果的な取り組みを明らかにすることにより、看護の質を担保できる標準化した看護モデルの構築を目指す。これより入院患児におけるQOLの維持・向上に繋がる。
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研究実績の概要 |
本研究では、コロナ禍において面会制限・日常行動制約により看護師が入院患児のストレス反応に取り組んだ具体策とその効果に着目し、入院患児への適切な看護を可視化し、看護モデルを構築することを最終目的とする。 コロナ禍の小児病棟における看護師の効果的な取り組みを探る上では、第一段階として、面会制限のなかでの入院患児へのストレス反応や欲求に関して看護師の対応及び困難に感じるケア要素などを捉える必要があると考えた。 2023年度は、研究第一段階の結果に基づいて分析を行い、また日本小児科学会で研究発表を行った。概要は以下となる。 目的:看護師を対象にコロナ禍における小児病院の面会制限・日常行動制約に対する子どもの反応と看護の実態を明らかにすることである。研究方法:小児専門病院の看護師を対象とし、半構造的面接を行った。結果と考察:COVID-19による小児病院の面会制限と日常行動制約に対する子どもの反応と看護の実態を調査した結果、16名の看護師を対象に認知発達によるストレス反応の多様性や、看護師の子どもへの対応の多様性が明らかになった。また、看護師が担う看護業務の増加や子どもと関わるなかでのジレンマ、さらには看護師が工夫した対応策も示された。制限・制約があるなかでも常に子どもの反応や欲求に対応できる入院環境の調整、多職種との協働で子どもの入院中のストレス緩和、不安の軽減、成長発達の促進について看護していく必要性が示唆された。 現在第二段階の調査を進めているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度の目標である第二段階を実施するにあたり、第一段階の結果分析に基づいて第二段階の調査を行う計画だった。しかし、第一段階の結果分析と最新の文献検討、論文の作成を行ったが、コロナ禍における病院側の様々な対策の変化が現れた。そのため、第二段階の調査内容を以前に計画したものから変更し、ポストコロナの状況にも加える必要があると判断した。そのため、内容が所属機関の倫理審査委員会への倫理審査資料準備、調査までに至らず、「遅れている」と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、小児専門病院の看護師の協力を得て、引き続き第二段階と調査と最終のまとめを進める計画である。
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