研究課題/領域番号 |
21K17410
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
山下 留理子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 特任教授 (90380047)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 熱中症 / 地域ケア / 多職種 / 学習プログラム / 熱中症予防 |
研究開始時の研究の概要 |
地域で生活をする高齢者は熱中症の発生や重症化、死に至る危険性が高く、予防対策はわが国の喫緊の課題である。本研究は、職種や所属、教育的背景の違う地域ケアの多職種を対象にした、協同的・体系的・継続的に学習できる教育プログラムを開発することである。 このような教育プログラムにより重層的、効果的な支援がなされることで、地域で暮らす高齢者の安全安楽な暮らしや療養生活を支える良質なサービスを提供することにつながると考える。
|
研究実績の概要 |
本研究は職種や所属、教育的背景の違う地域ケアの多職種を対象にした協同的・体系的・継続的に学習できる、熱中症予防対策のための教育プログラムを開発・評価することである。これまで、地域ケアにかかわる保健医療福祉職等が在宅療養者の熱中症を察知した状況とその要因、また事前にどう対処することで防げたかを明らかにするために、文献検討や研修会等への参加により現状を把握してきた。 2024年度はさらに地域ケアの場において従事する職種の中でも、高度な病態判断力と臨床推論力を兼ね備える特定行為研修を修了した訪問看護師を対象に、インタビュー調査を実施した。研究協力者全員が「熱中症疑い」や「放置すると重篤な熱中症に陥る危険性がある」と判断する場面に遭遇していた。得られたデータを質的記述的に分析したところ、在宅療養者の熱中症のリスク要因(4カテゴリ)とリスク軽減のための対策(1カテゴリ)が抽出された。在宅療養者の熱中症のリスク要因は単一ではなく複数あり、関連し合いながら発症していると考えられた。また、特定行為研修修了看護師は地域ケアの一端を担う専門性の高い看護職として、多角的な観点から発症のリスクを探り、予防策を講じていた。地域ケアを担う多職種のための熱中症予防対策のための教育プログラムを考案する上で、有用なデータが得られた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究協力者は訪問看護ステーションや介護事業所、高齢者施設等にかかわる保健医療福祉職である。COVID-19による感染拡大時の2021年度~2022年度に計画していたものが進まなかったため、2023年に実施することとなり当初予定より遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
2022年~2023年度に実施した研究データをもとに、地域ケアにかかわる専門職等を対象に自記式質問紙調査を実施する。得られた結果から、地域包括ケアの視点で熱中症予防対策のための学習プログラムを開発し、試行する。地域ケアを専門とする研究者らによりそのプログラムを評価したり、関連する学会等で発表し、専門的な視点で意見をもらい、活用可能性を検討する。
|