研究課題/領域番号 |
21K17411
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
古野 貴臣 佐賀大学, 医学部看護学科, 講師 (90775363)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 独居高齢者 / アルコール関連問題 / ハームリダクション / 節酒支援 / 保健師 |
研究開始時の研究の概要 |
独居高齢者の飲酒によって生じるハーム(危害)を質的記述的に明らかにする。その結果に基づき,保健師を対象とした調査により,独居高齢者への節酒支援に関する現状の明確化を行う。これら2つの研究を基盤とし,全国の保健師を対象とした量的記述的研究により,節酒支援モデルの開発を行う。完成したモデルは,実際に保健師に活用してもらい,質的な事例検証によって有効性を評価する。
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研究実績の概要 |
独居高齢者のアルコール関連問題に関し,全国の地域包括支援センターを対象とした実態調査を行った。アルコール関連問題を抱える独居高齢者の飲酒に関連した問題を,地域包括支援センターの看護職の視点から明確にした。結果として,【飲酒に関連した健康状態の悪化】【家族や支援者が支援を拒否】【問題の潜在化による早期対応の妨げ】【独居故の飲酒量増加】【治療や支援の導入困難】【トラブルや迷惑行為】【自己否定的な感情】【生活の困難】【不衛生な住環境】【近隣との交流の希薄化】が示された。加えて,そのような対象者への支援の実際や困難についても明らかになった。支援策としては,【飲酒量低減に向けた方略】など、アルコール関連問題を必ずしも優先せず、寛容さにもとづく支援が行われていた。困難としては,【治療や支援の受け入れ拒否】などが示された。今後はこの結果を踏まえ,ハームリダクションの観点から支援策を検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
地域包括支援センターへの全国調査を終え,アルコール関連問題を抱える独居高齢者の問題点や,支援の実際に関する示唆といった基礎データの収集を終えることができている。
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今後の研究の推進方策 |
これまで得られた研究成果はあくまで実態調査である。ハームリダクションの観点から支援策を講じるためには,ハームリダクションを理論的基盤とした支援策の検討が必要である。文献検討を進め,ケアモデル開発に向けた全国調査の準備を進める。
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