研究課題/領域番号 |
21K17416
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
天野 敏江 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 准教授 (00787955)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 重い精神障害 / 教育プログラム / 精神科訪問看護 / リカバリー / ランダム化比較試験 |
研究開始時の研究の概要 |
重い精神障害があっても、地域生活が可能な支援体制の構築は喫緊の課題であり、精神科訪問看護が担う役割は大きい。従来の精神科訪問看護は、重い精神障害をもつ人に対する支援に課題があった。申請者は、リカバリーを志向しつつ、認知行動療法に基づく症状対処の支援を含めたより実践的支援技術の獲得を目指し、「重い精神障害をもつ人を支援する精神科訪問看護のための教育プログラム」を作成した。本研究はランダム化比較試験により、教育プログラムの効果検証を行う。全国主要都市5カ所で教育プログラムを実施し、実施群と対照群のデータ収集及び分析を行う。コロナ禍における感染拡大の懸念がある場合は、オンライン開催とする。
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研究実績の概要 |
2022年度は2021年度に作成した教育プログラムの改訂版を用いて研修会を開催し調査を行った。実施方法は新型コロナウイルスが収束せず、教育プログラムの研修開催、インフォームド・コンセント及び調査も全てオンラインで行うこととした。教育プログラムの改訂内容のひとつは、幻覚妄想の対処が困難な人に対する具体的な支援のための知識と技術を身に着けることであり、研修内容を修正した。もうひとつは、学んだ知識を実践に活かせる研修にすることであり、研修の第1日目と第2日目の間隔を1週間から2週間に延長し、第2日目までの2週間に第1日目の研修内容を実践し、第2日目に振り返りを行う内容とした。 研究の流れは、①施設に研究協力の募集要領を送付②看護師が個人で研究協力を申し込み③インフォームド・コンセントの開催④同意書の返送⑤介入群と対照群の割り付け④研修と質問紙調査回答である。研修は2日間計10時間であり、調査は研修開始前、研修修了時、研修修了4週間後の3時点である。また、対照群の希望者には3回の調査終了後に研修を受けていただいた。 研究協力の募集は第1回2022年9月、第2回11月、第3回2023年2月、第4回3月に、各回500施設の各都道府県の自立支援医療(精神通院)を申請した訪問看護ステーション一覧、および各都道府県ホームページの精神科のある病院、精神科クリニック一覧にある事業所に郵送した。 研修会は第1クール2022年12月4日、18日、第2クール2023年1月21日、2月18日、第3クール2023年2月18日、3月4日に開催し、介入群8名、対照群9名の研究協力が得られ、うち介入群7名、対照群9名のデータを収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は調査を開始することができ、研修会を3回開催できていることは当初の予定通り順調である。しかしながら、各回500施設に研究募集要領を送付しているにも関わらず、研究の応募者が少なく、現時点で16名のデータ収集しかできていないことが課題である。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度も引き続き研究協力の募集と研修開催・調査を行っていく。4月第4クール、5~6月第5クール、7~8月第6クール、9月第7クール、10月第8クール開催予定である。対照群に割り付けとなった場合でも、希望者に同様の研修を受けられることを周知し、研究協力者の増加を目指す。IC実施、割り付け、資料送付、メール送信、研修会開催など事務処理が煩雑なためスケジューリングを行い、事務処理を確実に遂行することにより、ドロップアウトを可能な限り減らす。2023年度で本研究期間は終了するため、データ収集後は、データ解析を行う。介入群と対照群の比較だけでなく、先行研究で収集したデータとの比較も行い、結果を多角的に検証していく予定である。並行して学会発表準備も行っていく。
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