研究課題/領域番号 |
21K17434
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
池内 朋子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (40773809)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 自立意識 / 意思決定プロセス / 高齢者 |
研究開始時の研究の概要 |
日本社会においては「人に迷惑をかけてはいけない」という規範があり、これが多くの日本人の価値観として存在する。この価値観が日本人高齢者の「自立」意識にも表れている。多くの高齢者は家族、とりわけ子どもに「迷惑をかけたくない」という配慮から、しばしば本人の希望を反映していない決定を行う。日本人高齢者の意思決定は、他者の意思や他者との関係性に左右され、その時々の状況によって変化しうる。本研究は、高齢者の意思決定に影響する要因として日本人の価値観、とりわけ「自立」意識に着目し、意思決定プロセスにおける自立意識の役割を検証する。
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研究実績の概要 |
本研究は、高齢者の意思決定に影響する要因として日本人の価値観、とりわけ「自立」意識に着目し、意思決定プロセスにおける自立意識の役割を検証することを目的とした。 今年度は、自治体と社会福祉協議会の協力を得て、過疎地域に住む単身世帯の60歳以上の男女を対象に対面インタビューを実施した。参加者は配偶者や頼れる子どもがおらず、人との交流がほぼない孤立状態にある人もいた。参加者の健康状態、心理状態、自立意識を含む価値観について調査し、その解答を質的に解析した。その結果、生活機能が低下している参加者を含め、全員が「周りに迷惑をかけない」という価値観を持っていることが明らかになった。一方で、「自立したい」や周りの人に「依存したくない」という思いは限定的であった。本研究成果は、国際学会および学術誌に発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
対面インタビュー調査を実施するにあたり、60歳以上の調査参加者を募集したが、感染症の懸念などで参加希望者が集まらず、目標人数を集めるのに予定よりも時間がかかったため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、自立意識と意思決定の関連を検討するため、量的調査を実施する。また、基本属性に加えて居住形態(同居、独居)や家族の有無を含めた背景要因の影響を検証する。これにより、高齢者の自立意識と意思決定プロセスに、家族や身近な人の意思や希望が影響しているのかを明らかにすることを目指す。
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