研究課題/領域番号 |
21K17436
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
井上 愛子 名古屋大学, 未来社会創造機構(医), 特任講師 (10805245)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 高齢者 / 独居 / フレイル / ICT活用 |
研究開始時の研究の概要 |
世界に類を見ないスピードで超高齢社会を迎えている我が国において、ケアが必要な高齢者の絶対数の増加と現役世代の減少により医療・介護を担う人的資源が枯渇していく中で、持続可能なフレイルへの対策が急務となっている。 本研究では、申請者らが2019年度に構築した循環型健康寿命延伸プログラムをスマートスピーカーを活用した独居高齢者向けのフレイル予防アプリケーション(独居高齢者見守りシステム)として新たに改良し、包括的フレイル予防支援システムによる独居高齢者の心身機能の維持・向上やフレイル予防効果ならびに健康行動促進要因を明らかにする。
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研究成果の概要 |
独居高齢者を対象に3か月間のスクリーン付きスマートスピーカー(Alexa)を活用した包括的フレイル予防支援システム介入を行い、心身機能変化やフレイル予防効果を検証した。Alexaを活用した日々の活動をFitbitでモニタし、運動・栄養実践の推奨を行ったところ、歩行速度とTMT-Aが有意に改善した。更に高齢者に望ましいとされる中等度運動強度相当のFitbitログが有意に増加した。対象者の半数以上がICTを活用した非対面式プログラムに対し、生活習慣の見直しと健康行動持続のきっかけ、孤独感の解消に役立ったと回答した。本プログラムが活動意欲の向上(動機づけ)や行動変容に資する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海外では、フレイル高齢者を対象としたマルチコンポーネントによるプライマリケア、老人医療および地域社会のリソースを統合した実践的な実施プログラムの実施や、サルコペニアと身体的フレイルの高齢者を対象とした身体活動と栄養指導・食事介入、ICTによる多要素介入が行なわれ始めている。健康寿命の延伸につながる様々な老年症候群に対する予防には複合的、包括的介入が必要とされており、本プログラムの実装化は、独居高齢者の自助機能の強化と社会的孤立を防止し、QOLの向上ならびに安否確認にとどまりがちな見守り支援サービスの在り方を検討の際、新たな行政支援サービスの提案に貢献できると考える。
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