研究課題/領域番号 |
21K17463
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
今井 あい子 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 助教 (40610514)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 座位行動 / 後期高齢者 / 置き換えプログラム / 低強度身体活動 / Isotemporal Substitution / 身体活動 / 置き換え |
研究開始時の研究の概要 |
後期高齢者の要介護認定率は高いが,後期高齢者の介護予防策に最適な方法は示されていない.その策として,本研究では,座位行動を短縮し,他の活動に置き換える方法論に着目する.なお,活動の置き換えについては,介入研究も介護予防の場で活用可能なプログラムもない.高齢者の心身機能の維持・向上に身体活動(以下,PA)の果たす役割は大きいとされ,なかでも継続性の面から低強度PAの有効性が報告されている.つまり,座位行動の置き換えには,低強度PAが適していると考えられる.本研究では,座位行動から低強度PAへの置き換えプログラム作成と効果検証を行い,後期高齢者の介護予防に実用的かつ有効な支援方法を提案する.
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研究実績の概要 |
座位行動とは「エネルギー消費量が1.5METs以下の全ての覚醒行動」と定義され,高齢者を対象としたコホート研究では,座位行動の長さが,フレイルや抑うつ発症に関連すると報告されている.本研究では,座位行動から他の身体活動への置き換えプログラムに着目する. 先行研究では,「Isotemporal Substitution モデル」という統計手法を用いて,座位行動を他の身体活動に置き換えた場合の効果が報告されている.高齢者を対象とした研究では,30分間の座位行動を低強度の身体活動に置き換えることで,心身両面への効果が期待できると報告されている.しかし,これらの結果を介入研究によって実証した例はない.そこで,本研究では,「座位行動から低強度PAへの置き換えプログラムの作成」と「介入研究による効果検証」を行い,後期高齢者の介護予防に実用的かつ有効な支援方法を提案する. 2022年度は,「座位行動から低強度身体活動への置き換えプログラム」を作成し,当プログラムを用いたパイロット研究(4週)を行なった.研究対象者は6名(男性2名,女性4名)である.その結果,全ての対象者で30分以上の座位時間が減少し,低強度身体活動の時間が増加した.しかし,効果指標とした筋力(チェアスタンド,アームカール),全身持久性(6分間歩行テスト),歩行能力(5m歩行テスト),抑うつ(GDS-15)等に有意な変化は認められなかった.2023年度以降は,プログラムを修正し,介入期間を延長して研究を行う. 研究実績では,これまで実施した余暇活動と抑うつとの関連をまとめ,「18 st World Federation of Occupational therapists」にて発表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022度年は,座位行動から低強度身体活動への置き換えプログラムを作成し,本プログラムを用いてパイロット研究を実施することができた.しかし,当初の計画では,パイロット研究は2021年度に実施する予定であったため,全体的には研究遂行がやや遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
2023年度には,パイロット研究を実施したA市,研究協力の許可をいただいているB市にて,対象者数を増やし12週間の介入研究を実施する予定である.研究対象者が後期高齢者であるため,COVID-19の感染防止策を講じて,対象者募集や研究説明会は小規模で数回に分けて実施する.
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