研究課題/領域番号 |
21K17470
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
北川 孝 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (10848922)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 超音波画像 / 筋輝度 / 筋力 / 身体機能 / 患者教育 / ロコモーティブシンドローム |
研究開始時の研究の概要 |
本邦における要介護状態の原因の第1位として、身体を動かす筋肉や骨といった運動器の障害が挙げられている。その予防啓発のためにロコモーティブシンドロームという概念が提唱され一般にも浸透しつつあるが、ロコモに対して効果の高いプログラムは存在しない。本研究では地域在住中高年者を対象とし、申請者が健常若年者や中高年において明らかにした超音波画像の輝度を用いた骨格筋の“質”を定量的に評価する方法をロコモ患者に応用し、その重症度別の“質”を明らかにする。さらに従来型トレーニングと筋の“質”の向上のためのトレーニングをそれぞれ行うことで身体活動量などに差が生じるかを検証し、ロコモ度状態別の運動療法を提唱する。
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研究実績の概要 |
今年度の前半において、関連学会での最新知見の収集や該当領域での研究者らとの交流・意見交換等を行えた。また高齢者を対象とした筋エコー輝度の測定の有用性に関するスコーピングレビューの研究報告を併せて行った。地域在住高齢者を対象としたデータ収集年2回の機会のうち、前半の6月はデータ収集が行えた。後半の9月では研究代表者の体調不良のため現地に赴くことができずデータ収集を断念せざるを得なかった。 次年度も6月および9月の2回に分けて、データ収集の場が設けられそうな方向で調整されている。地域在住高齢者に対して、生活習慣病の予防や身体機能の維持向上のために、どのようなアドバイス・介入が有用かを得られたデータを基に検討していきたい。特に今回対象となった高齢者では四肢の関節に何らかの痛みや可動域制限を有する方が一定割合で見られたため、それらの症状を考慮した上でどのようなアプローチ(例:セルフマネジメントプログラムの提供、医学的情報の提供・教育、運動療法指導など)が有効化を検討していく予定である。 データ収集の量がまだ不十分ではあるものの、筋エコー輝度と身体機能の関連はありそうな印象となっている。今後は収集データ量の蓄積、および適切なサンプルサイズ数に達した段階で統計学的解析を行い、並行して探索的な分析によりどのような対象者がより運動療法に反応性が良好であるかを考察し、新たな運動療法などを含むセルフマネジメントプログラムの構築を検討していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年度における新型コロナウイルス感染症の流行状況の遷延に伴い、年に1回のデータ収集のイベントが中止となってしまったことや、今年度が年2回のうちの1回分しかデータ収集を行えなかったため、収集料が十分ではない状態である。 次の測定日程については、次年度6月・9月に実施予定である。
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今後の研究の推進方策 |
対象者のデータ収集における負担を鑑みながら、調整できた日程にて感染対策・転倒予防等に万全を講じながらデータ収集を試みていくこととする。 並行して関連領域での文献レビューも進んでいるため、それらの結果も学術集会や学術論文などで成果の公表なども検討していく。
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