研究課題
若手研究
神経筋電気刺激法(NMES)は、骨格筋機能や運動耐容能の改善をもたらすことから、積極的な運動療法を実施できない患者の運動機能の維持や改善に有効であることが報告されている。高齢の慢性心不全患者はフレイルの合併率が高く、運動器や認知機能の障害などから、積極的な運動療法の導入が困難である場合が少なくない。このことから、NMESは高齢の慢性心不全患者に対して、心臓リハビリテーション(心リハ)の補完的治療法として活用できる可能性がある。本研究は、高齢の慢性心不全患者において、心リハの補完的治療としての在宅でのNMESの実施可能性、およびNMESがフレイルと運動機能に与える効果を検証することを目的とする。
本研究は、虚弱かつ高齢な慢性心不全(CHF)患者に対する、心臓リハビリテーション(CR)に補助的に行うNMES療法の安全性および有効性を評価することを目的とした。虚弱かつ高齢なCHF患者8名を対象とした。対象は、8週間のCRとNMES療法を併用した後にウォッシュアウト期間を経て、8週間のCR単独を行うシーケンス1と、その逆の順番のシーケンス2にランダムに振り分けられた。NMESは50Hzの周波数で、週5回、1日50分間、両下肢に実施された。NMES期間中に有害事象はなかった。CRにNMES療法を併用した場合、CR単独に比べて、SPPBスコアおよび5回立ち上がり時間が有意に改善した。
本研究は、心臓リハビリテーションに補助的に行う自宅での神経筋刺激療法が、身体機能を改善し、高齢患者であっても安全に実施できることを示した。このことにより神経筋刺激療法が虚弱かつ高齢な心不全患者の身体機能を改善するための追加の治療オプションとして有効であることが明らかとなった。
すべて 2024 2023 2022 2021
すべて 雑誌論文 (18件) (うち国際共著 4件、 査読あり 17件、 オープンアクセス 12件) 学会発表 (59件) (うち国際学会 3件、 招待講演 10件) 図書 (1件)
Circulation Journal
巻: 88 号: 5 ページ: 672-679
10.1253/circj.CJ-23-0722
Modern Rheumatology
巻: - 号: 4 ページ: 858-863
10.1093/mr/road096
Geriatrics & Gerontology International
巻: 23 号: 12 ページ: 912-918
10.1111/ggi.14710
Clinical Nutrition
巻: 42 号: 5 ページ: 793-799
10.1016/j.clnu.2023.03.016
巻: road025 号: 2 ページ: 1-8
10.1093/mr/road025
Archives of Gerontology and Geriatrics
巻: 110 ページ: 104985-104985
10.1016/j.archger.2023.104985
JOSPT Cases
巻: 2 ページ: 181-266
Healthcare
巻: 10 号: 5 ページ: 933-933
10.3390/healthcare10050933
Heart and Vessels
巻: 37 号: 9 ページ: 1551-1561
10.1007/s00380-022-02059-2
自律神経
巻: 59 ページ: 307-310
循環器理学療法学
巻: 1 ページ: 24-30
New Diet Therapy
巻: 37 ページ: 63-70
理学療法ジャーナル
巻: 56 ページ: 222-227
PLOS ONE
巻: 16 号: 7 ページ: 0254128-0254128
10.1371/journal.pone.0254128
International Journal of Rehabilitation Research
巻: 44 号: 3 ページ: 200-204
10.1097/mrr.0000000000000473
心臓リハビリテーション
巻: 27 ページ: 213-220
静岡理学療法ジャーナル
巻: 42 ページ: 1-11
40022709119
理学療法学
巻: 48 ページ: 607-613
130008131269