研究課題/領域番号 |
21K17504
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 広島都市学園大学 |
研究代表者 |
石倉 英樹 広島都市学園大学, 健康科学部, 講師(移行) (60781705)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | サルコペニア / フレイル / 骨格筋 / 握力 / 超音波 / 超音波エコー |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者においてフレイルとは、要介護状態に移行する危険性が高い状態である。特に握力は、臨床現場で頻繁に測定される重要な指標である。しかし、握力の発揮に直接関係がある骨格筋の質的な形態と、動作遂行能力の関係は、明らかになっていない。そこで本研究では、握力に関わる骨格筋の質的な形態変化と、動作遂行能力の関係性を、若年者・高齢者で比較することで、フレイルの予防方法について検討することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、超音波画像診断装置や筋電図解析装置を用いて骨格筋の質的な変化について評価を行い、サルコペニアとの関連性を見出すことで、サルコペニア・フレイルの予防に貢献することである。2022年度の目的は、2021年度に行った評価方法を元にして、健常成人を対象に、握力発揮時の手指の屈筋について、筋電図測定・超音波画像診断装置などを用いた解析を行うことであった。 2022年度に実施した内容は、健常成人のを対象に両上肢の筋電図評価にてモニタリングしながら安静時から最大握力発揮時まで、段階的な握力発揮を行い、その際の浅指屈筋・深指屈筋の形態を超音波画像診断装置で評価した。 結果は、筋厚と握力の発揮能力において、非利き手側でのみ正の相関を認め、利き手側に比べて非利き手側において、筋力の発揮量を調整する能力が高いことが示された。一方で、利き手側の握力発揮では、筋力と筋厚に相関を認めず、浅指屈筋・深指屈筋だけでなく、主動作筋以外の筋群など、他の部位が協調して動作に参加した可能性が考えられた。利き手側では、先行研究などで手指の筋力発揮時に、指示されていない部位が意図せずに力を発揮しやすいことなどが報告されており、日常生活動作における運動調整能力などについて、浅指屈筋・深指屈筋に限らず、他の部位の評価を行う必要性が示唆された。 今後は、握力発揮時の筋について、浅指屈筋・深指屈筋以外の部位の評価として、上腕・大腿・下腿部の筋形態の評価を取り入れ、動作遂行能力との関係を調査していく。これらの評価結果を分析することで、骨格筋の評価を行い、サルコペニアとの関連を検討していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究遂行に関して、2022年度は大きな問題なく目的通りに進行しているものの、得られた評価結果から、新たに調査が必要な評価項目が出現した。新たな評価項目については、これまで浅指屈筋・深指屈筋だけを対象部位として評価を検討していたが、2023年度以降では評価部位を前腕・上腕・下腿・大腿と複数の部位について考慮していく。 また、2022年度に得られた結果の公表について、行った学会発表の場にて、超音波画像診断装置のデータの解析についての方法について意見交換を行い、データの解析方法のブラッシュアップを行っており、2023年5月の時点でまだ論文として公表に至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度の研究計画では、2022年度に得られた知見から、健常成人を対象とした評価について、追加の評価やデータ解析を行いつつ、論文として公表を目指す。また、並行して高齢者などサルコペニア・フレイルの危険因子を持つ被験者を対象とした評価を行っていきたい。
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