研究課題/領域番号 |
21K17528
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
石丸 大貴 大阪大学, 医学部附属病院, 特任作業療法士 (60842755)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 認知症 / 物盗られ妄想 / 環境因子 / 生活環境 / リハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
物盗られ妄想は「大切な物が盗まれた」と訴える症状であり、ときに興奮や暴力にまで発展することから、認知症者の支援において重要な課題である。物盗られ妄想の発現には生活環境が部分的に関与していることが示唆されているが、具体的にどのように生活環境の特徴が物盗られ妄想の形成に寄与しているのかは明らかとなっていない。 本研究では、カメラと複数の評価手法を用いて生活環境を分析的に評価し、物盗られ妄想に関連する環境因子を同定した上で、環境調整の指針構築を目指している。本研究の成果から、物盗られ妄想に対するリハビリテーションの新たな知見が得られることが期待される。
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研究実績の概要 |
Behabioral amd Psychological Symptoms of Dementia (BPSD)のうち、特に対応が求められる症状の一つに物盗られ妄想が挙げられる。物盗られ妄想は「大切な物が盗まれた」と訴える症状であり、ときに興奮や暴力にまで発展することから、本人と介護者の両者にとって苦痛となる。物盗られ妄想を含めて、BPSDは個人因子、介護者因子、環境因子の観点から多角的に症候を分析することが重要となる。しかしながら、生活環境の情報を収集し評価する手段の制限もあってか、個人因子と介護者因子に関する研究に比べて、物盗られ妄想に関連する環境因子を調査した研究は非常に少ない。そのため、物盗られ妄想に寄与する生活環境の特徴と程度、および介入のあり方は十分に明らかでない。 本研究では、カメラと複数の評価手法を用いて生活環境を分析的に評価し、物盗られ妄想に関連する環境因子の同定および環境調整の指針構築を目指すことを目的としている。本研究の成果から、物盗られ妄想に対するリハビリテーションの新たな知見が得られることが期待される。 昨年度はCOVID-19下においても、同居・独居限らずに地域で生活する認知症者の評価と介入が継続できるように、カメラを用いた自宅環境の評価プロトコル(Photo Assessment of Living Environment; PA-LE)を確立させて、より簡便に生活環境を評価することが可能となった。また数例の予備的検討より、散らかった部屋・物の収納場所が統一されていない等、物を探せないという失敗体験を誘発しやすい生活環境が部分的に物盗られ妄想を修飾している可能性が示唆された。令和4年度は、PA-LEの手法を用いて、多数例での関連性の分析に向けて本格的に対象者のリクルートならびに評価を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
物盗られ妄想と生活環境を評価するためのプロトコルは完成したものの、対象者のリクルートは数例程度に留まっている。当初に予想していたよりも、本研究の対象者の包含基準を満たす患者が少なかったことが主な理由として考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
物盗られ妄想を呈したアルツハイマー型認知症・アルツハイマー病による軽度認知障害 (Mild Cognitive Impairment; MCI)と診断された患者だけでなく、レビー小体病(Lewy body disease; LBD)など、原因疾患がアルツハイマー病以外の患者も対象に含めて調査を進めていく。また入院症例だけでなく外来症例など、幅広くリクルートを検討していく。
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