研究課題/領域番号 |
21K17532
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
堀場 充哉 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (30598793)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | リハビリテーション / 脳卒中 / 経頭蓋電気刺激療法 / 脳可塑性 / 脳内ネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中後の運動機能や高次脳機能障害に関連する脳領域を評価するとともに、これら関連領域に対して、非侵襲的刺激法の一つである経頭蓋交流電気刺激法(皮膚上から微弱な交流電気刺激を行う方法)を用いたリハビリテーションを実施する。 脳卒中の一般的な機能評価およびMRIを用いた脳内のネットワークの変化を収集、解析し、経頭蓋交流電気刺激法を用いたリハビリテーションの効果、回復に寄与する神経基盤について検討する。
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研究実績の概要 |
脳卒中への非侵襲的脳電気刺激療法に関する先行研究は、上肢機能に関与する一次運動野や前頭前野など大脳皮質をターゲットにした報告が主である。 一方、脳卒中患者の歩行障害に着目すると、経頭蓋交流電気刺激(transcranial Alternating Current Stimulation: tACS)の効果については明らかでなく、その刺激方法についても十分な検討が行われていない。 脳卒中の歩行障害に対する経頭蓋電気刺激療法を実施するにあたり、脳刺激の刺激部位、刺激時間、また刺激中の歩行条件について検討した。刺激部位については、フリーソフトを用いてシミレーションを行い、脳内の電界変化を可視化した。その結果、歩行制御に関わる脳の領域である一次運動野(下肢領域)や運動プログラムに関わる補足運動野にも電界変化が発現することが明らかとなった。これらの結果をもとに、刺激部位は歩行制御にかかわる補足運動野と一次運動野とした。また、刺激強度は、安全基準内である2mA以下での微弱電流刺激(-1~1mA)とした。この交流刺激による脳刺激を行いながら、歩行リハビリテーションとしてトレッドミル歩行を行い、実刺激群と偽刺激群および介入前後での歩行機能の改善を比較することに決定した。 本研究について、2月にCRBの初回審査、3月に再審査を受けた。実施に際して必要となる刺激装置の動作確認、刺激電極や生理食塩水の購入手続きを進めており、介入研究の実施準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実施準備は概ね整い、リクルートを開始している。数名の被験者には、電気刺激による疼痛や皮膚の発赤が出現しないか、安全性について予備的な確認も行うことができ、実施準備が整った状態である。
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今後の研究の推進方策 |
医師主導型特定臨床研究として、実刺激群、偽刺激群に割り付ける被験者を、それぞれ15名リクルートし、15回の脳刺激下でのリハビリテーションを実施する。年間10-15例の実施予定である。リハビリテーション実施中に収縮期血圧が200mmHg、拡張期血圧が120mmHgを超えないことや、めまい、強い疲労感、頭痛などの自覚症状の出現、血圧皮膚の発赤などの有害事象がないか注意深く観察し研究を進める。
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