研究課題/領域番号 |
21K17538
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 愛知みずほ大学 (2022) 藤田医科大学 (2021) |
研究代表者 |
山崎 一徳 愛知みずほ大学, 人間科学部, 講師 (30733399)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | アイトラッキング / 発達障害 / 視覚機能 / 段差歩行 / 静止立位 / 平地歩行 / 3次元歩行解析 / 重心動揺 / 信号処理 / 画像処理 |
研究開始時の研究の概要 |
発達障害児の歩行動作や歩行姿勢について、健常児と比べて成長の遅れや障害が見られることは多くの研究で指摘されている。一方、先行研究や臨床現場の意見などから、発達障害児における歩行と視覚の処理には深い関係があると考えられる。しかし、発達障害児の歩行における視覚の働きを定量的に検討した研究は世界的にみても報告されていないようである。本研究では、研究期間の3年間で健常児100名以上と発達障害児50名以上を対象に、ゴーグル型アイトラッキング機器を用いて、3次元歩行解析中の視線および瞳孔の計測を行うことで、発達障害児の歩行における視覚の働きを明らかにすることを主目的とする。
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研究実績の概要 |
申請者は、発達障害児の歩行における視覚機能の働きを明らかにするために、ゴーグル型アイトラッキング機器、ならびに自作の段差歩行路を用いて、健常児と発達障害児の3次元歩行解析中の視線の動きの計測を実施してきた。新型コロナウイルス感染症予防のため、計画通り臨床試験の実施ができずデータ取得が遅れていたが、2022年度は研究計画を見直して、新たに愛知県三河青い鳥医療療育センター倫理員会の承認を得て数十名のデータを集めることができた。本研究課題の期間延長申請も済ませており、2023年度で計画通りのデータを集める見込みを立てることができた。 目の前にある段差歩行路を昇って降りる歩行動作において、視覚情報による予測が重要であると仮説を立て、昇段前、昇段中、昇段後(降段前)、降段中、降段後の5区間に分けて、Tobii Proグラス3を用いた注視点のX-Y座標の時系列データから各指標を算出している。研究協力者の協力も得ながら実施しており、解析途中ではあるが、健常児と発達障害児の視線の動きが異なることを明らかにできつつあり、延長申請をした2023年もデータを集めることで、研究課題を達成できると考える。 また、2022年度から現場ニーズを基に実施している静止立位中の視覚の働きの解明についても、発達障害児をターゲットにして制作した視覚提示課題を用いた重心動揺計測を実施している。重心動揺計測はフォースプレートを用いたXY平面のCOP(Center Of Pressure)から各指標を算出している。こちらのデータも解析途中であるが、注視点を固定させた場合と移動させた場合とでCOPが変化することを確認できている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度は、新型コロナウイルス感染症予防のため臨床試験の実施が困難であったが、研究計画を見直した2022年度は遅れを取り戻していきている。当初の計画内容を完遂するため本研究課題の期間延長申請も済ませた。
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今後の研究の推進方策 |
期間延長申請をした2023年度は、データ取得の遅れを取り戻すべく、健常児ならびに発達障害児を対象とした臨床試験を遂行する。段差歩行、静止立位などの指定した動作中に、眼鏡型のアイトラッキング装置(Tobii Proグラス3)から収集される視線計測データ、動作中の運動計測データ(VICON、重心動揺計)から得られる評価指標を用いて、視覚の働きを明らかにする。
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