研究課題/領域番号 |
21K17539
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
草川 裕也 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 准教授 (40756392)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 神経科学 / リハビリテーション / 反復運動 / SCG10 / 末梢神経 / SCG-10 / NfL / 骨形成タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
外傷性の上肢神経挫滅後における損傷神経の修復と身体機能の回復は患者の社会復帰とQOLの向上に必須であるが、その分子基盤については解明されていない。そこで、本研究では、挫滅末梢神経の修復の際に増生するシュワン前駆細胞の増殖・分化を誘導する骨形成タンパク質(BMP)とそのアンタゴニストに注目し、神経の組織修復と機能回復の分子基盤を探究するとともに、予後を反映し、それに照らし治療とリハビリテーションを至適化することができる病態マーカーの探索を行う。本研究にて、末梢神経組織の修復、運動療法の治療効果を反映する病態マーカーを探索し、臨床への応用を目指す。
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研究成果の概要 |
外傷性末梢神経損傷後のリハビリテーションは、患者の社会復帰とQOLの向上に重要であるが、その標的分子及び作用機序の詳細は未解明である。そこで、神経挫滅モデルラットにて、反復運動による神経組織修復関連分子の発現動態変化を分析し、反復運動による感覚軸索再生マーカーSuperior Cervical Ganglion 10(SCG10)の発現上昇と触覚回復の促進を確認した。また、リハビリテーションを至適化することができる病態マーカーの探索を行い、神経挫滅により、血液中のニューロフィラメント軽鎖(NfL)が増加することを確認した。しかし、病態マーカーとしての利用のためには、より詳細な分析が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで損傷末梢神経組織における運動療法の治療標的と作用機序の詳細は未解明であった。本研究では、反復運動による感覚軸索再生マーカーSCG10の発現上昇と触覚回復の促進が確認され、触覚回復にSCG10が関与していることが示唆された。この2つの関連性と反復運動によるSCG10発現上昇のメカニズムを解析することで、より効果的なリハビリの開発へと発展できる。また、本研究では、これまでに行われていない、リハビリ介入技術の至適化に利用できる病態マーカーの探索に取り組み、血中NfLを候補として同定した。これらは外傷性神経損傷後のリハビリの分子的評価指標や作用機序解明への手がかりとなる。
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