研究課題/領域番号 |
21K17590
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
丹治 史弥 東海大学, 体育学部, 特任助教 (00804957)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ストレングストレーニング / プライオメトリクストレーニング / ランニングエコノミー / 走パフォーマンス / アスリート / RFD / Isometric Mid-Thigh Pull / 表面筋電図 / 長距離走パフォーマンス |
研究開始時の研究の概要 |
ストレングストレーニング(ST)は、長距離走パフォーマンスに重要な能力であるランニングエコノミー(RE)を改善すると知られているものの、その実施における効果的なトレーニング方法については議論が続いています。高負荷STは低負荷STに比べてREや筋発揮能力の改善が大きいが、低負荷にプライオメトリクストレーニング(PLY)を組み合わせたトレーニングも非常に効果的であると示されています。 そこで本研究は、1) 高負荷STにPLYを組み合わせたトレーニング効果を明らかにし、2) 走行中の筋活動の変化を評価することによってST(およびPLY)によるRE改善のメカニズムを検討することを目的とします。
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研究実績の概要 |
ストレングストレーニングは長距離走パフォーマンスに重要となるランニングエコノミーを改善するトレーニングの一つであると知られている。しかし、その効果的な実施方法についてはいまだに議論が続いている。高負荷のストレングストレーニングは低負荷に比べてランニングエコノミーや筋発揮能力の改善に効果的であると報告されている一方で、低負荷にプライオメトリクストレーニングを組み合わせたトレーニングもランニングエコノミーの改善に優れていると示されている。また、近年、ランニングにとっては筋発揮能力のうち、最大筋力よりも素早く力を生み出す能力である力の立ち上がり率(Rate of Force Development: RFD)が重要であると指摘されている。そこで本研究は、1) 高負荷ストレングストレーニングにプライオメトリクストレーニングを組み合わせたトレーニング効果を明らかにする、2) 筋発揮能力および走行中の筋活動の変化を評価することによってストレングストレーニングによるランニングエコノミー改善の機序を検討することを目的とする。 2022年度は、Isometric Mid-Thigh PullによるRFDおよび最大発揮筋力(peak power)の測定を長距離ランナーに実施し、ランニングエコノミーの関係を明らかにした。その結果、最大発揮筋力よりも100 msにおけるRFDがランニングエコノミーとの間に強い相関関係が認められた。したがって、ストレングストレーニングの効果の検証には100 msにおけるRFDも含めて評価することでよりランニングエコノミー改善の機序を検討できると考えられる。 2023年度はトレーニング実験を実際に開始し始めるとともに、ランニングエコノミーと筋発揮能力の横断的関係について調査していくつもりである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実施者のストレングストレーニング施設の工事が2022年秋より開始され、トレーニング利用ができなくなっていた。また、研究対象者とのスケジュールが合わせられず、トレーニング介入を実施するに至らなかった。しかし、これまでストレングストレーニングの効果として一般に測定されていた最大挙上重量(1RM)ではなく、Isometric Mid-Thigh PullによるRFDおよび最大発揮筋力の評価方法を学び、評価項目に追加できるようになった。このことによって、より詳細にストレングストレーニングの効果の機序を解明すると期待している。したがって、トレーニング介入はできていないものの、評価項目・測定手段などの準備が完了したため、研究進捗はやや遅れていると評価する。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は長距離ランナー8名程度に対して、通常のトレーニングに加えて週3回8週間のストレングストレーニングを実施させる。この際、高負荷 (4RM) トレーニング期間と低負荷 (20RM) にプライオメトリクストレーニングを加えたトレーニング期間を設ける。それぞれのトレーニング前後にはランニングエコノミーと筋発揮能力、ジャンプ能力を評価する。被験者は両方のトレーニングを8週間以上空け、クロスオーバーにて実施する。
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