研究課題/領域番号 |
21K17593
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 中部学院大学 |
研究代表者 |
有川 一 中部学院大学, スポーツ健康科学部, 教授 (10582174)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 運動後 / 発声 / 血中二酸化炭素濃度 / 酸素飽和度 / 筋酸素状態 / 酸化ストレス / 運動後回復期 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はこれまでに,「運動実施中の発声」が呼気CO2排出を抑制し血中CO2濃度を上昇させ,活動筋へのO2供給量を増加させる傾向があることを明らかにした。一方で,スポーツ実施の直後に会話をする場面も多いが,この「運動後回復期の発声」の影響は明らかになっていない。予備実験の結果,発声時はCO2排出量増加ならびに呼気終末CO2濃度(≒血中CO2濃度)低下の開始タイミングの遅れが観察されたため,運動実施中と同様に活動筋へのO2供給量が増加し,活動筋の早期回復に繋がる可能性が考えられた。よって,「運動後回復期における積極的な発声」が活動筋へのO2供給量を増加するか否かを明らかにすることを目的とした。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,「運動後回復期における積極的な発声」が誘発する呼吸パターン・換気状態が活動筋への酸素供給量を増加するか否かを明らかにすることである。 研究計画の約半数の研究対象者11名の実験を終了した段階である。現段階の結果は以下のとおりである。 80%VO2peak負荷による3分間の持続的運動実施後に「積極的な発声」を行った場合,分時呼吸数が急激に減少するとともに,分時換気量が終了後約5分間に渡り抑制される傾向がみられた。二酸化炭素排出量は運動直後の約1分間にやや抑制される傾向がみられたが,呼気終末二酸化炭素濃度(血中二酸化炭素濃度の指標)は約10分間に渡り高値を示す傾向がみられた。また,60%VO2peak負荷による運動後については,80%VO2peak負荷時ほどではないがほぼ同様の換気動態を示した。この状況下における筋酸素状態および酸化ストレス動態については,現段階では明確な傾向が得られていない状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2021年度に9名,2022年度に2名の研究対象者の実験が完了していたが,2023年度は研究対象者の選定に時間がかかるとともに,業務等による多忙のため,実験計画を立てたものの遂行することができなかった。2021年度までの9名のデータで学会発表を行っているが,2022年度に追加した2名分のデータをあわせて分析したところ,全体的な結果に大きな変化は認められなかった。今年度(2024年度)はできる限りデータ数を増やしていくとともに,論文化作業に取り掛かることとする。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度9月までに10名程度の研究対象者の実験データを収集し,これまでのデータとあわせて論文化作業を行う予定である。
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