研究課題/領域番号 |
21K17596
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 宝塚医療大学 |
研究代表者 |
浅枝 諒 宝塚医療大学, 和歌山保健医療学部, 講師 (20797328)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 膝前十字靭帯損傷 / 動作分析 / 筋電図 / 動作解析 / スポーツ外傷 / 膝前十字靱帯損傷 |
研究開始時の研究の概要 |
膝前十字靭帯(以下、ACL)損傷の発生数は増加の一途をたどっており、その予防にはジャンプ着地における外反(膝が内にはいること)を予測する必要がある。本研究ではACL損傷に関連する疲労を引き起こす運動前後において膝外反を計測し、筋力の変化から外反を予測する。さらに運動15分後までの継時的変化を追跡し、ジャンプ着地時の外反が正常化するまでに必要な休息時間と、それに関連する筋力の変化を明らかにする。これらの観察から外反の予測式、損傷の危険性を減らすために必要な休息時間が決定し、その結果からACL損傷に対する新たな予防方法が考案できる。
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研究成果の概要 |
健常大学生を対象とし、片脚でのジャンプ着地時の下肢関節の運動と下肢筋活動を記録した。その結果、膝関節疲労課題では膝関節の外反が発生し、股関節疲労課題では膝を内旋させる外力が加わり、双方の疲労課題ともに大腿四頭筋の筋活動が増加した。さらに、膝関節疲労課題にて膝関節外反が発生した群では大腿四頭筋の筋活動が低下し、股関節内旋モーメントが発生した。経時的変化では、股関節疲労課題では前額面、膝関節タスクでは矢状面の変化が課題15分後まで生じた。本研究から、ACL損傷予防のために膝関節外反を抑制する戦略を考案する際には、股関節の機能や疲労課題15分以上の経過観察が必要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は異なる疲労課題前後におけるジャンプ着地時の下肢バイオメカニクスと筋活動を計測した初めての研究であり、その結果、各疲労課題後における特徴や、膝前十字靱帯損傷の危険姿勢となる膝関節外反(膝が内に入ること)を疲労課題後に呈する場合には股関節バイオメカニクスの変化を有することを明らかとした。これらの結果は科学的根拠の不足している膝前十字靭帯損傷を特定の予防プログラムを作成する一助となる。また股関節、膝関節と関節を特定した疲労課題を採用したことも、靱帯損傷予防プログラムを考案する一助となる。
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