研究課題/領域番号 |
21K17608
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 聖泉大学 |
研究代表者 |
山越 章平 聖泉大学, 人間学部, 講師 (00837122)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 反芻 / 省察 / パーソナリティ / 大学生アスリート / 競技パフォーマンス / 精神的健康 / 反芻・省察 / 心理的競技能力 / パフォーマンスに対する自己評価 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,不安によって自己に注目してしまう反芻が高いアスリートと,好奇心によって自己に注目する省察が高いアスリートに着目して,これら2つの性格特性がアスリートの精神的健康に与える影響において,試合での実力発揮やパフォーマンスの自己評価がどのように関与しているかについて量的・質的研究法を用いて検討する. 反芻・省察が試合場面で必要な心理的スキルとパフォーマンスの自己評価を媒介して精神的健康に影響を与えることが明らかになれば、反芻が高いアスリートの精神的健康を向上させるうえで、メンタルトレーニングといったパフォーマンスの向上を目的とした心理サポートも有効である可能性を示すことになるだろう。
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研究成果の概要 |
本研究から得られた主な知見を以下に示す。1)反芻・省察が精神的健康に与える響には試合での心理状態やパフォーマンスの出来が関与していることが示唆された、2)反芻が高いアスリートは、試合前、他者と比べて自身が劣っていることについて考えてしまうことで、試合中、他者と距離を取り、一人で目標達成・問題解決を試みるが、試合でのパフォーマンスが良くないこともあり、試合後は居場所の喪失を感じることが示された。3)省察が高いアスリートは、試合前、自分自身の役割について考えることで、試合中、他者と距離を近づけ、協力して目標達成・問題解決を試みる。そして、試合後は居場所の発見・追及を感じることが明らかにされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義として、大学生アスリートにおける反芻・省察と精神的健康の関連のメカニズムについて、これまで検討されてこなかった試合中の心理状態とパフォーマンス自己評価に着目して検討したことが挙げられる。本研究の結果から、反芻・省察が精神的健康に与える影響には試合での心理状態やパフォーマンスの出来、他者と自己の関係の認知が関与していることが示唆された。 以上から、反芻が高いアスリートおよび省察が低いアスリートの精神的健康を向上させるうえでメンタルトレーニングといったパフォーマンスの向上を目的とした心理サポートや、チームビルディングといった対人関係に直接介入する方法も有効である可能性が示唆された。
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