研究課題/領域番号 |
21K17610
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
|
研究機関 | 大阪産業大学 |
研究代表者 |
露口 亮太 大阪産業大学, スポーツ健康学部, 准教授 (80896506)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 足趾把持筋力 / 転倒予防 / 認知機能 |
研究開始時の研究の概要 |
足趾は日常生活で意識的に動かしておらず、頭頂葉にある一次体性感覚野の脳神経活動が向上を介して認知機能が改善する可能性があるが、メカニズムの検証はできていない。 本研究では、足趾把持に関わるトレーニングの主要評価項目として、認知機能を示すマーカーにBDNF、ApoA1、C3を評価する。同時に転倒予防の効果および認知機能の変化を評価し、BDNF、ApoA1、C3の変化との関連性を検証する。 これらの関連性から、足趾把持に関わるトレーニングのエビデンスを構築し、介護予防のための効果的な運動プログラムとして確立できれば、将来の認知症予防や転倒予測を通じて、医療介護費の削減に貢献できる可能性がある。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、足趾は日常生活で意識的に動かしておらず、頭頂葉にある一次体性感覚野の脳神経活動が向上を介して認知機能が改善する可能性があるが、メカニズムの検証はできていない。本研究では、足趾把持に関わるトレーニングの主要評価項目として、認知機能を示すマーカーにBDNF、ApoA1、C3を評価する。 同時に転倒予防の効果および認知機能の変化を評価し、BDNF、ApoA1、C3の変化との関連性を検証する。これらの関連性から、足趾把持に関わるトレーニングのエビデンスを構築し、介護予防のための効果的な運動プログラムとして確立できれば、将来の認知症予防や転倒予測を通じて、医療介護費の削減に貢献できる可能性がある。本研究の特徴は、足趾把持に関わるトレーニングすることで転倒予防および認知機能の改善を目指すことであり、認知機能の変化のメカニズムを解明する一方策としてBDNF、ApoA1、C3を測定する点である。転倒予防の効果および認知機能の変化を評価し、BDNF、ApoA1、C3の変化との関連性を検証する。 これらの関連性から、足趾把持に関わるトレーニングのエビデンスを構築し、介護予防のための効果的な運動プログラムとして確立する。同一被験者に対して、血液サンプルを複数回行うことで、介入前、介入後に至るすべてのポイントにおいて、経時的に血液を採取し、認知機能を示すマーカーを調査するため新規性が高い。 高齢者を対象とした研究は、小規模で実施することができた。また、足趾把持に関わるトレーニングは、アスリートの傷害予防にも有効であり、他種目にわたり研究を実施することができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症の感染拡大により、施設の面会が禁止、研究を開始できる状況でなかった。 面会が許可された期間に施設訪問し、研究説明および同意書の取得はおこなうことができた。 令和4年度は対象者が少なかったものの、研究の調査や測定、介入を実施することができた。 令和5年度には研究を拡大できるよう努力したいと考えている。(1施設同意済み:予定対象者100名)
|
今後の研究の推進方策 |
研究実施の承諾を1施設いただいた。 ※奈良セントラル病院(対象者:約100名) 新型コロナウィルス感染症の感染状況によるが、研究の調査や測定、介入の実施が許された期間に施設訪問し、研究を実施する。 研究①は、高齢者を対象に、認知機能評価としてMini-Mental State Examination、転倒リスクとしてFall Risk Indexを用いた調査を実施し、足趾把持に関わる身体機能の測定を実施する。研究デザインは横断的研究。方法は、対象者は質問紙による身体活動量の調査項目であるMMSE、転倒スコアによる身体活動量評価表による記述方式による評価を行う。またIn Bodyによる体組成測定、身長、開眼片脚立ち、歩行速度、Timed Up and Go、5 Chair Stands、足趾巧緻性、足部柔軟性の計測を行い、身体活動量評価を行う。今回、同一被験者に対して、血液サンプルを複数回行うことで、介入前、介入後に至るすべてのポイントにおいて、経時的に血液を採取し、認知機能を示すマーカー(BDNF, ApoA1,C3)を調査する。 研究②は、対象者は足趾把持に関わるトレーニングを週3回12週間実施し、介入後に研究開始時の評価項目を再評価しトレーニング効果を検討する。研究デザインは縦断的研究、無作為に割り付け、クロスオーバー試験とする。方法は、対象者は12週間の介入後に研究開始時の評価項目を再評価し、足趾把持に関わるトレーニングの効果を検討する。足趾把持に関わるトレーニングは、タオルギャザー、足趾ジャンケン体操、ゴルフボール利用運動、週3回12週間継続を目標に実施する。所要時間は15分程度。両群の血液マーカーの前後の比較ならびに各項目の変化量との関連を分析する。また多変量解析を行い、どの血液マーカーが認知 機能改善の独立因子になるか検証する。
|