研究課題/領域番号 |
21K17617
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
|
研究機関 | 愛知淑徳大学 (2022-2023) 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター (2021) |
研究代表者 |
笠井 信一 愛知淑徳大学, 健康医療科学部, 助教 (60845874)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 低酸素 / トレーニング / 筋酸素消費量 / 高強度運動 / 動脈血酸素飽和度 / 筋血流量 / 低酸素トレーニング / スポーツ科学 / 無酸素性能力 / グリコーゲン / スプリント |
研究開始時の研究の概要 |
低酸素環境下においてスプリント運動を実施する「低酸素スプリントトレーニング」は、通常酸素環境下で実施する同様のトレーニングと比較して無酸素性能力を改善する。しかし、トレーニング時における至適な酸素濃度や滞在時間まで明らかにされていない。本研究では、低酸素スプリントトレーニングが無酸素性能力の改善に及ぼす効果の全容とその機序を明らかにし、効率的な低酸素スプリントトレーニングのプログラムを新たに提案する。
|
研究実績の概要 |
近年、アスリートの競技力向上をねらいとした「低酸素スプリントトレーニング」の有効性が数多く報告された(Faiss et al. 2013, Kasai et al. 2017)。その中で、低酸素スプリントトレーニングの推奨プロトコールが示され(Brocherie et al. 2017)、国内外のスポーツ競技現場において実践されつつある。また、低酸素スプリントトレーニングの実施により、骨格筋内の代謝応答(血流量、酸素消費量)が亢進することを我々は明らかにしたが(Kasai et al, preparation)、運動後その影響が持続する時間は明らかにされていない。したがって、低酸素スプリントトレーニング後の代謝応答を詳細に明らかにする事で、科学的エビデンスに基づく汎用性の高いトレーニングプログラムを提示することにつながることが期待される。 そこで、今年度は、低酸素環境下でのスプリントトレーニングにおける筋代謝応答を明らかにすることを目的に実験を実施した。競泳競技選手8名を対象に、ローイングエルゴメータを用いた高強度運動を低酸素環境下(酸素濃度14.5%)において、週3回・2週間のスプリントトレーニングを実施した。運動は、ローイング運動(10秒間全力ローイング × 5セット、セット間休息30秒)を実施した。これらの運動を1セッションとし、3セッション実施した。トレーニング期間前後において、ローイングテストを実施し、骨格筋内の血流量および酸素消費量を測定した。その他に、50mタイムトライアルを実施した。その結果、50mタイムトライアルにおけるタイムは、トレーニング期間前後で有意に改善した(P < 0.05)。骨格筋内の血流量および酸素消費量は、トレーニング期間前後で有意に増加した(P < 0.05)。また、その他のパラメータおよび関連については、現在解析を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
日頃から高強度トレーニングを実施しているアスリートのスケジュールの都合上、被験者数が十分得られなかった。しかし、今秋には全被験者のデータを取得できる予定であり、解析も含めて終了できると考えられる。
|
今後の研究の推進方策 |
今秋には全被験者のデータを取得できる予定である。測定したデータの解析は進めており、追加して得られたデータを加えて最終的な統計解析を実施する予定である。解析終了と同時に論文執筆を進め、年内には投稿する予定である。
|