研究課題/領域番号 |
21K17620
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
稲垣 和希 筑波大学, 体育スポーツ局, 研究員 (80895730)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ICT教育 / 心身の自己調整 / 学校教育 / 個別最適化 / 保健体育 / 自己調整 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究者はこれまで、保健体育分野における「心身の機能の発達と心の健康」単元の充実化を目指し、児童生徒一人ひとりが個性や状況に応じた心身の自己調整を可能にする「個別自己調整プログラム」を開発している。 本研究では、これらの成果を基盤に、近年その発達が著しいICT端末や機械学習技術を活用することで、それぞれの状況に最も適した自己調整法の個別提案が可能なプログラムの開発を目指す。 自らの心身の状態をより効果的に調整する方法を習得することで、生涯に渡る心身の健康を主体的に維持増進していく力の養成が期待される。
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研究実績の概要 |
本年度は、昨年度の研究実績を踏まえ、実際に学校現場で心身の自己調整及び目標設定に関する教育プログラムを実施した。東海地方にあるA市の全9校の1年生、2年生を対象にし、A中学校を介入群(分析対象:63名)、それ以外の中学校を統制群(分析対象:805名)とした。介入群となる学校では、1、2年生の計4クラスに対して合同オンライン授業を3回行い、休息の重要性やアクションプランの実施・継続をサポートする内容を教授した。また、対象者は日々ICTツールを使用し、自らの心身の状態のモニタリング、日々の活動の振り返り、アクションプランの決定を行なった。統制群となる中学校には、A中学校で介入に用いたテキストを配布し、各学校の担任教員による実施に任せた。介入期間は11月末から1月末の2ヶ月間であった。結果として、介入プログラムに対して62%の生徒が有用性を実感していた。一方で、介入群と統制群において心身の健康度に関する有意な分析結果は得られなかった。また、自尊感情や主体的な学びに関する項目においても有意な差は確認されなかった。この原因として、アンケート実施の時期の課題が考えられる。全市的なアンケート実施にあたり、学校側との連携がスムーズにいかず、介入が始まってから、及び、介入期間終了後時間が経ってからのアンケート実施となってしまった。新年度においては、アンケート実施時期の調整を踏まえ、更なる介入研究を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は実際に学校現場においてICT教育プログラムを実施し、データを取得することができた。R5年度は今回のプログラムを更に精緻化し、介入を実施することが決定しており、順調な実施が期待できる。
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今後の研究の推進方策 |
ICTツールの更なる改良を進めるとともに、実施自治体及び学校との密な連携によりスケジュールを決定していく。 今後のスケジュール予定:4月)実施自治体と今年度の取り組みの打ち合わせ(済み)、6月)ICTプログラム改良の仕様書の作成、依頼。7月)教育プログラムの改善と実施校との打ち合わせ。9月)保護者、生徒への説明及び承諾を得る。11月)プログラムスタート。1月)結果の分析。2月)結果のまとめと報告。
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