研究課題/領域番号 |
21K17626
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 日本体育大学 (2022-2023) 慶應義塾大学 (2021) |
研究代表者 |
寺岡 英晋 日本体育大学, スポーツ文化学部, 助教 (60874493)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 教師行動 / 体育 / 中学校 / 自己決定理論 / 自律性 / 小学校 / 混合研究法 |
研究開始時の研究の概要 |
体育分野における主体性や運動に対する意欲を高めるための教師行動としてNeed Supportive Teaching Behaviour (NSTB)が注目されている。しかし、NSTBを実践できる教師の特徴、背景、教育観について明らかにされていなかったために、教師がNSTBを実践できるためには何が必要かを示せずにいた。本研究では「教師がNSTBに至る要因は何か」を中心的な問いとして位置付け、全国の小学校教師および中学・高校の体育教師を対象にWebアンケートと体育授業の観察および教師へのインタビュー調査を実施する。3年間の研究成果として、NSTBを実践するために必要な教師の資質や能力を提示する。
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研究成果の概要 |
本研究は、体育分野において望まれる教師行動として、自己決定理論に基づいた「欲求支援・阻害行動」に着目した。本研究の目的は、体育教師の欲求支援・阻害行動を体系化し、その程度を測定する日本語版尺度を作成し、妥当性と信頼性を検討することであった。また、教師の個人特性が欲求支援・阻害行動に与える影響も調査した。全国の公立中学校の体育教師を対象にしたオンライン調査とインタビュー調査を実施し、結果として、妥当性と信頼性のある尺度を作成することができ、教師の自律性が欲求支援行動に関連することが示された。また、職場での良好な対人関係が教師行動に影響を与えることも明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、体育教師に望まれる教師行動を体系化し、その測定尺度を作成した点にある。これにより、体育における教師行動の理論的基盤が強化された。また、教師の個人特性と教師行動の関連性を明らかにすることで、教師行動の改善を意図した教師教育プログラムの開発につながると考えている。社会的意義としては、本研究が明らかにした教師の欲求支援行動の重要性は、生徒の主体性や運動意欲を高める教育環境の構築に寄与すると思われる。特に、良好な職場の人間関係が教師行動に影響を与えることが示されたため、現場での組織運営や職場環境の改善が求められ、これにより、より質の高い体育授業が保証されることが期待される。
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