研究課題/領域番号 |
21K17671
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
芝田 純也 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (70844166)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 脳可塑性 / 非侵襲的脳刺激 / 経頭蓋静磁場刺激 / ニューロモデュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
経頭蓋静磁場刺激法(tSMS, transcranial static magnetic field stimulation)は、高強度の永久磁石を頭表に留置し直下の脳皮質を抑制する非侵襲的脳刺激法である。複数の磁石を組み合わせたシン磁場刺激は、神経調節に有効な強さの磁場を脳深部領域にも形成できる。本研究は、シン磁場刺激と脳活動検査機器を組み合わせて、脳可塑性をオンラインで評価し、その神経生理学的機序を統合的に解明する。さらにシン磁場刺激と他の非侵襲的脳刺激を組み合わせて複合的な脳可塑性を誘導することにより、従来のtSMSの効果を逆転(脳機能の賦活化)させる刺激法を開発する。
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研究実績の概要 |
経頭蓋静磁場刺激法(tSMS, transcranial static magnetic field stimulation)は、小型で高強度のネオジム永久磁石を頭表に留置し直下の脳皮質を抑制する、安全・安価・簡便な新しい非侵襲的脳刺激法である。研究代表者が開発した3個のネオジム永久磁石を組み合わせたシン磁場刺激は、神経調節に有効な強さの磁場を脳深部領域に形成できない従来のtSMSの欠点を克服した。脳表を刺激する際、シン磁場刺激では磁石を頭表から離すことができ、磁石と頭表の間に検査機器や刺激装置を設置する(マルチモーダル)ことが可能になった。 2021年度は、tSMS中の脳波計測を行い、脳機能の変化をもたらす脳可塑性をオンラインで評価した。正常健常人の一次運動野に対しtSMSを実施し、その介入前と介入中の脳波を計測した。比較対象として、tSMSで用いる磁石と外見・重量が同じ偽刺激用装置によるシャム刺激も同条件で行った。磁石直下の一次運動野で遅い周波数の脳波活動が増大し、また磁石直下の一次運動野と頭頂正中部間の機能的結合が遅い周波数の脳波活動領域において増大することが確認された。これは、tSMSが脳神経細胞の活動のリズムを遅くすることで効果を発揮し、その効果は刺激直下の部位にとどまらず脳内ネットワークを介して遠隔部位に至りうることが考えられた。 2022年度はtSMSと経皮的迷走神経刺激(tVNS)とを組み合わせて複合的な脳可塑性を誘導する実験を行った。正常健常人を対象にまず実刺激あるいはシャム刺激のtVNSを行った後、右一次運動野に対して実刺激のtSMSを行い、右一次運動野の興奮性を評価した。tVNSはtSMSの脳機能抑制を打ち消す所見が得られ、両者を併用することでM1の興奮性を安定化する生理的機構が働いたことが推察された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通りtSMSとtVNSを組み合わせたマルチモーダル脳刺激実験を実施し、tSMSとtVNSの組み合わせがもたらす複合的な脳可塑性を評価することができた。
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今後の研究の推進方策 |
tSMSがもたらす神経調節作用の神経生理学的機序はまだ完全には解明されていない。今後はtSMSの神経調節作用と大脳皮質における酸素代謝変化との関係を明らかにする。
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