研究課題/領域番号 |
21K17681
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
|
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
金 鎭赫 静岡大学, 情報学部, 准教授 (00735095)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | 周術期患者管理システム / 食道がん / 日常生活下健康管理 / ウェアラブルデバイス / 日常生活下調査 / ウェラブルデバイス / モバイルヘルスシステム |
研究開始時の研究の概要 |
近年のデータ収集技術の発達により、疾病の発病・治療過程に関連する情報を詳細に評価する精密医療や個人化医療が注目を浴びている。しかしながら、最新技術で収集された健康関連情報の活用については個人的な健康管理に集約されるケースが多く、臨床現場での応用については十分な検討が必要とされている。本研究では、食道切除術を受ける食道がん患者を対象とし、生活習慣(運動、睡眠、食生活、服薬遵守等)、身体・精神状態など周術期のリスク要因をモニタリングする患者管理システムを開発する。これにより食道がん患者を含む周術期患者の手術前後や退院後の健康管理、早期回復を支援する。
|
研究実績の概要 |
本研究では、食道がん患者を対象とし、生活習慣、身体・精神状態など周術期のリスク要因をモニタリングする患者管理システムを開発することを目的としている。具体的には、食道切除術を受ける食道がん患者を対象とし、ウェアラブルデバイスなどを用いて生活習慣(運動、睡眠、食生活、服薬遵守等)、身体・精神状態など周術期のリスク要因をモニタリングする。それにより食道がん患者を含む周術期患者の手術前後や退院後の健康管理、早期回復を支援する。これまでの研究期間中、食道がん患者の生活習慣や身体・精神状態などをモニタリングする計測システムを開発した。また、開発した計測システムによりモニタリングした食道がん患者の生活習慣や身体・精神状態などの測定項目の詳細を患者や家族、医療従事者が随時確認できるデータモニタリング・フィードバックツール(ダッシュボードなど)を開発した。さらに、対照群である健常人におけるデータ解析を行い、主に健康関連行動(例:睡眠、身体活動度、心血管系機能)と精神的健康の関係について検証を行った。これらの検証成果は、食道がん患者においても同様の検証を行う予定であり、今後身体活動や睡眠の促進と心血管系反応の管理・介入による精神的健康の保持を目的とした周術期患者管理システムを評価・改善していく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、食道がん患者の生活習慣や身体・精神状態などをモニタリングする計測システムを開発した。また、計測システムからモニタリングできる測定項目の詳細を患者や家族、医療従事者が随時確認できるWeb基盤のダッシュボードを開発した。現在、共同研究先である浜松医科大学のフィールドを活用し、食道がん患者を対象として本システムを運用中であり、データ収集を行っている。
|
今後の研究の推進方策 |
令和5年度からは、患者さんを対象としたデータ収集が本格化する予定であり、食道がん患者の回復促進のための周術期患者管理システムとして活用可能かを評価する。今後、現在のシステムを改修し、介入を行うシステムを実装する。サーバに蓄積されたデータをその場で処理・解析し、状況に応じてメッセージ等フィードバック情報の送受信が可能な連絡ツールを構築する。これにより、臨床現場の負担を減らし、入院前や入院中、退院後の周術期患者をより適時適切にサポートできる汎用性・利便性の高い医療プラットフォームとしての発展を目指す。
|