研究課題/領域番号 |
21K17692
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
秋本 高義 日本大学, 医学部, 助教 (20896948)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 脳卒中 / 脳梗塞 / フレイル / 栄養 / サルコペニア / 肺炎 / 急性期脳梗塞 / 転帰 / 低栄養 / 骨格筋量 / NIHSS / modified Rankin Scale / CONUT Score / GNRI / 予後 |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中患者の転帰関連因子として脳卒中に起因した神経障害や誤嚥性肺炎、尿路感染症などの合併症のほか、筋肉量や栄養状態も重要である。ガイドラインでも脳卒中患者の栄養状態の評価や十分量のカロリー・タンパク質の摂取が推奨されているが、臨床現場における具体的な栄養評価の指標や方法は明らかではない。本研究は脳卒中患者において有用な栄養状態評価方法を確立すること、栄養状態改善策と経口摂取獲得を目指す急性期介入方法について検証することを目的とする。
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研究成果の概要 |
急性期脳梗塞(AIS)入院患者について、重症度、併存疾患、病型、栄養評価、フレイルやサルコペニアの合併について新規のデータベースを作成するとともに、過去のデータベースの再検討を行った。新規データベースからは、AIS入院患者の27.8%にフレイルの合併がみられ、フレイル合併例は脳梗塞重症度が高く、在院日数も長期化し、転帰を悪化させる因子となることが示唆された。過去のデータベースからはAIS症例に合併する肺炎(PSP)の分析を行い、PSPの起炎菌同定が困難であること、PSPにどのような抗菌薬投与が行われたかを明らかにし、PSPの合併により転帰が不良となることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低栄養、フレイル、サルコペニアはそれぞれ関連があり脳卒中と並んで高齢者における死亡や要介護状態に関与している。近年、AIS診療においては血栓溶解療法や血栓回収療法といった超急性期治療への注目度が高いが、本研究結果からはAIS患者においてフレイルの存在を認識することの重要性が強調された。フレイル対策として栄養療法が強調されているが、AIS患者の栄養状態の評価を行い、栄養状態を改善させることが転帰を改善させるかは今後の課題である。また、PSPは低栄養患者に併発しやすいが、実臨床でどのような治療が行われたかを明らかとし、AISに合併するPSPの転帰を改善させる上で有用な知見が明らかとなった。
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