研究課題/領域番号 |
21K17700
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60010:情報学基礎論関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
木村 慧 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (00758716)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 組合せ遷移 / 彩色遷移 / 多項式時間アルゴリズム / 代数的性質 / 遷移問題 / 普遍代数学 / 計算複雑さ / アルゴリズム / 制約充足問題 |
研究開始時の研究の概要 |
遷移問題とは,ある問題の2つの解が与えられたときに,片方の解からもう片方の解へと段階的に遷移することが可能であるか否かを判定する問題である.この問題は,従来考えられて来た解の探索問題や最適化問題と異なり,既に構築し運用されているシステムを,運用を止めずに再構築する際に有用であると考えられている.本研究では,制約充足問題という様々な問題を定式化することのできる問題の遷移問題に対し,普遍代数学を用いた計算複雑さの系統的な分類を行う.
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研究実績の概要 |
本研究では,制約充足問題の遷移問題の計算複雑さを,普遍代数学を援用することにより分類することを目指している.そのための足掛かりとして,本年度は,制約充足問題の部分クラスである彩色問題の遷移問題を扱った.特に,遷移問題ならではの性質を調査するため,遷移制約をもつ彩色遷移を考え,遷移制約に基づくアルゴリズム開発を行った.本成果に関して執筆した原稿は,アルゴリズムについての国際会議であるThe 33rd International Symposium on Algorithm and Computationに採択され,韓国ソウルにて発表を行った.この成果により得た知見を,制約充足問題の遷移問題の計算複雑さ分類へ生かす予定である. また,昨年度に行った,制約充足問題の特殊例とみなすことのできる整数計画問題に対する特殊な代数的性質をもつ問題における解空間の構造の解析をさらに推し進めた.具体的には,整数解を求める問題を,実数解を求める問題へ緩和した際に,緩和した問題の解から整数解を求める手法を開発していたが,この成果に関して執筆した原稿は組合せ最適化についての国際会議であるThe 7th International Symposium on Combinatorial Optimizationに採択され,オンラインにて発表を行った. さらに,制約充足問題の遷移問題の計算複雑さ分類に関する知見を深めるため,個別の問題に対する計算複雑さ解析やアルゴリズム開発を進めており,結果がまとまってきているところである.また,遷移問題における帰着を考える上で基礎となる観察を行い,遷移問題に対する理解が深まってきている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1.制約充足問題の部分クラスである彩色問題の遷移問題を扱った.特に,遷移問題ならではの性質を調査するため,遷移制約をもつ彩色遷移を考え,遷移制約に基づくアルゴリズム開発を行うことができた. 2.制約充足問題の特殊例とみなすことのできる整数計画問題に対する特殊な代数的性質をもつ問題における解空間の構造の解析をさらに推し進めることができた. 3.制約充足問題における個別の遷移問題に対する計算複雑さ解析やアルゴリズム開発を進めており,結果がまとまりつつある.また,遷移問題における帰着を考える上で基礎となる観察を行い,遷移問題に対する理解が深まってきている. 以上のことから,本研究計画はおおむね順調に進展しているとみなせる.
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今後の研究の推進方策 |
本年度に得られた結果を論文として順次まとめていき,国際会議での発表や学術雑誌への投稿を目指す. また,制約充足問題の探索問題の計算複雑さ分類において有用であった普遍代数学的性質を遷移問題へ適用できるように拡張しているところであるが,これを強く推し進める. 同時に,制約充足問題における個別の遷移問題に対する普遍代数的性質の解析を推し進めることにより,計算複雑さ分類を行う.
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