研究課題/領域番号 |
21K17722
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60040:計算機システム関連
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
稲垣 雄志 青山学院大学, 理工学部, 助教 (20758437)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | ADC / VTC / TDC / DAC / 完全デジタル |
研究開始時の研究の概要 |
IoT技術の普及には安価かつ電池レスで動作するセンサノードが求められる。これには、安価かつ超低消費電力なICチップが必要である。センサノードにはセンサの信号をデジタル信号へ変換するADC(アナログ-デジタル変換回路)が使われている。ADCはアナログ回路で構成されているため、微細プロセスと低電源電圧の適用が難しい。そこで本研究では、デジタル回路のみで構成した「完全デジタルADC」を新たに検討し、シミュレーションとチップ試作により回路の性能と有用性を明らかにする。ADCをデジタル回路のみで構成できれば、超微細プロセスと極低電圧にも対応でき、センサノード用ICの低廉化と低消費電力化に貢献できる。
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研究実績の概要 |
2021年8月までに、完全デジタルADCの回路構成検討を行った。全体構成として、入力信号の電圧を時間信号へ変換するVTC(Voltage-to-Time Converter)と時間信号をデジタル信号へ変換するTDC(Time-to-Digital Converter)で構成することをまず検討した。VTCをデジタル回路のみで構成した例はこれまでに報告が無かったが、デジタル回路素子であるインバータやスリーステートバッファのみで構成したVTCを新たに考案し、回路シミュレーションにより入力電圧に応じてパルス幅(時間)が変化することを確認した。しかし、電圧から時間への変換特性が非線形であるため補正方法を検討したところ、補正後も最大4%の誤差がありADCとして十分な精度が得られないことが判明した。 前述の検討を踏まえ、全体構成の再検討を行った。イメージセンサ等で広く用いられているシングルスロープ型ADCから着想を得て、入力電圧を時間経過とともに上昇する基準電圧と比較することによりデジタル信号を得る構成を検討した。デジタル回路素子のみで電圧比較を行うため、前述のVTCを2つ用意し、それらの出力をPD(Phase Detector)へ接続する。基準電圧の生成回路として、デジタル値に応じたパルス幅の信号を生成するDTC(Digital-to-Time Converter)、スリーステートバッファ、バッファのみで構成した全デジタルDAC(Digital-to-Analog Converter)を新たに検討する。このDACの出力を基準電圧として2つめのVTCへ入力する。この構成により、VTCの非線形な変換特性の影響を受けず、AD変換できることが期待できる。ADCをデジタル回路のみで構成できれば、超微細プロセスと極低電圧にも対応でき、センサノード用ICの低廉化と低消費電力化に貢献できる。
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