研究課題/領域番号 |
21K17729
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
中山 悠 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80802058)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | D2D / 可視光通信 / OCC / イメージセンサ / ゲーミフィケーション / セキュリティ / モバイルコンピューティング / 5G |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,5Gなどのモバイルネットワークで課題となっている広範囲のカバレッジを実現するため,デバイス同士でオンデマンドに通信を行うDevice-to-Device(D2D)と呼ばれるアプローチに取り組む.その中でも特に,外部からモバイルユーザのD2D通信への参加や相互の協力を促す仕組みを導入することで,自律的かつ時空間的に適切なD2D通信の実現を目指す.これまで電池やデータ量消費などのデメリットもあり,ユーザの自発的な参加による適切なD2D通信が難しいという課題があったが,本研究では特に,QoSなどの課題を解決し,ゲーミフィケーションなどのアプローチによるユーザ参加促進メカニズムを検討する.
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研究成果の概要 |
本研究では,モバイルユーザ同士の自律的なD2D通信を促進するため,新たにペナルティ項を導入し,マルチエージェントシミュレーションでその有効性を確認した.また,セキュリティ上の懸念に対処するために,光学チャネルを介したマルチチャネルデバイス認証プロトコルを提案し,Androidアプリで実装した.さらに,映像向けの光信号埋め込み方式として,SCMを提案し,液晶ディスプレイとスマートフォンを用いて実証した.自律型D2D通信における通信品質の問題には,C-RANアーキテクチャや部分的な通信リンクの統計情報を活用し,通信の信頼性や安定性の評価・検証を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,これまで十分な研究が進んでいなかった自律型D2D通信に焦点を当て,従来の一方的なインセンティブとは異なる観点でアプローチしたことは学術的意義が大きい.ペナルティ項の導入や光カメラ通信のセキュリティ確保など,このメカニズムの実用化に向けた有望な成果も得ることができた.また,市民からの無線ユニット収集による通信リソースの効率的活用は,持続可能な都市開発の実現に貢献するといえる.さらには,部分的なリンク統計による信頼性評価の効果も示唆され,通信システムの設計や運用において効率性が向上することが期待できる.こうした成果は,今後の産業や社会の発展に大きく寄与するものといえる.
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