研究課題/領域番号 |
21K17738
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
騫 申 神奈川大学, 情報学部, 助教 (80868331)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 物理層セキュリティ / 非信頼中継 / reliable-and-secure確率 / 情報相関 / 有歪み復号転送 / 情報源・通信路結合符号化 / Almouti時空間ブロック符号(STBC) / 水中通信 / 最適電力配分 / 有限長ブロック符号 / ダイヤモンドネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
無線通信における盗聴対策として提案された秘密鍵共有方式や秘密情報伝送方式は、ネットワーク外部からの盗聴を防ぐことを前提とし、ネットワーク内部のノードが全て信頼できる正規局を条件としていた。本研究では、無線通信ネットワーク内部の非信頼中継局を介した電波の傍受・盗聴や不正アクセスを防ぐため、物理層セキュリティの特性指標である秘密保持容量を検討し、非信頼中継局を利用しながら情報理論的に強固な安全性を持った通信方式の実現を目指す。信号列の間の相関を利用した有歪み復号転送コンセントを用いた非信頼中継ネットワークにおいて 強固な安全性を持った協調通信プロトコルを提案する。
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研究成果の概要 |
本研究課題は、(1) 有歪み復号転送プロトコルを用いた非信頼中継ネットワークにおいて、秘匿性と信頼性のトレードオフを解析し、Slepian-Wolf符号化領域とマルチアクセス通信路符号化領域の交差で上界条件を決定した。(2) 非信頼中継ネットワークにおけるショートパケット伝送の信頼性と安全性パフォーマンスを解析し、最大のreliable-and-secure確率を得る条件を明らかにした。(3) Alamouti時空間ブロック符号を用いた物理層セキュリティ性能を検証し、送信電力と中継電力の最適な配分を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題は、情報理論に基づく非信頼中継ネットワークの安全性と信頼性に関する新たな解析手法を提供し、特に有歪み復号転送プロトコルの適用による秘匿性-信頼性トレードオフの最適化に貢献した。次世代通信ネットワークにおけるデータ伝送の安全性と信頼性が向上および、IoTや6Gなどの分野において重要な役割を果たす。より安全で信頼性の高い通信ネットワークの構築に寄与し、情報漏洩や通信障害のリスクを軽減することで、安心・安全な社会の実現に貢献する。
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