研究課題/領域番号 |
21K17760
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
長浜 佑樹 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60833598)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ホログラフィ / 深層学習 / デジタルホログラフィック顕微鏡 / Mobile Microscopy |
研究開始時の研究の概要 |
デジタルホログラフィック顕微鏡は,物体から発せられる光の波を干渉縞であるホログラムの形式で記録し,そのホログラムを光波伝搬計算によって再生することで観測対象を3次元的に観察することが可能な装置である. しかしながら,光学系の簡易さと,観察像の画質はトレードオフの関係となっており,安価で小型な光学系で高画質な観察像の得られるシステムの構築は困難である.そこで本研究では,深層学習によるアプローチによって,簡易で安価な光学系で高画質な観察像を取得する手法を考案し,ホログラムを撮影するための光学系と,ホログラムの再生を行うための計算系を統合した,持ち運び可能なスマートフォンベースのシステムの開発を行う.
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研究実績の概要 |
交付申請書中の『補助事業期間中の研究実施計画』の項において、【pix2pixを用いたホログラムの超解像,位相回復】、【DHMの光学系の構築】、【干渉縞の抽出による暗室不要なDHMの実現】、【高解像度画像の処理手法の検討】という4つの研究テーマを挙げた。 その中で、2023年度は、上に示した研究テーマの一つである、【干渉縞の抽出による暗室不要なDHMの実現】において、深層学習によってホログラム間の変換を学習できるか、実際に撮影したホログラムに変換を適用できるかどうかの検証を行い、その結果を論文にまとめた。 本研究の主要な応用先ともいえる、ホログラフィを応用した顕微鏡であるDHM(Digital Holographic Microscope)では、光の干渉によって生じる干渉縞によって光を記録するため、干渉性の低い自然光が光学系に入射するとその影響がある種のノイズとなる。そのため、DHMを用いる際は、自然光の入射しない、暗室内で使用する必要があった。 本研究では、自然光によるホログラムへの影響の除去を画像変換としてとらえ、深層学習によってホログラム間の変換を学習できるか、実際に光学系で撮影した撮影したホログラムに変換を適用できるかどうかの検証を行い、実際に深層学習による画像変換を用いて自然光によるホログラムへの影響の除去が可能であることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度に【今後の研究の推進方策】で述べた、「干渉縞の抽出による暗室不要なDHMの実現」の検証結果を論文にまとめることができた。そのため、「おおむね順調に進展している」とした。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題では、DHMのシステムをスマートフォン上で動作させることを目的の一つとしている。そのため、スマートフォンのアプリケーション上でホログラムの撮影、再生計算、表示を行うシステムを開発することを進めていきたい。
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