研究課題/領域番号 |
21K17782
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
古本 拓朗 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任研究員 (80896952)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 空中インターフェース / 空中超音波 / 触覚提示 / 柔軟インターフェース |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,軽量なバルーンを外部から空中超音波で駆動することにより,空中実物体インタラクションを展開する.そのためにまず,空中超音波を用いて多様な形状のバルーンを3次元制御する技術と,バルーンの膜面振動によって触覚提示する技術を新規に開発する.その後,これらの技術を,超音波による超指向性音声提示技術やプロジェクション技術と組み合わせることにより,マルチモーダルな空中実物体インターフェースを実現する.
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研究実績の概要 |
本年度は主に下記の2項目について研究を行った. (1)空中超音波によるバルーンの膜面振動励起を用いた振動触覚提示技術の開発と応用:人が把持しているバルーンに振幅変調した空中超音波を照射し膜面の振動を励起することにより、人に振動触覚を提示する技術を開発した.まず、超音波を受けるバルーンの振幅を計測し、触覚を与えるために十分な振幅の振動が発生していることを確かめた.次に、本手法で触覚を提示した際に生じる触覚の強さを心理物理実験により評価した.これらの成果は、触覚を発生させるために必要な電力を見積もるために活用することができる.さらに本技術応用したインタラクションの例として空中バルーン・マウスを開発した.これはユーザーがバルーンを直接掴んで空中で動かしたり、クリック動作を行ったりすることで、マウスに類似した入力操作を3次元空間内で行うことのできるインターフェースである.上記の触覚提示をクリック操作時に行うことで、クリック操作に対する触覚フィードバックを与えることができる. (2)球形バルーン制御における運動モデルの定式化と制御への応用:適切に近似した空気抵抗モデルを運動モデルに組み込むことで、従来よりも精度の高い運動モデルを定式化した.この成果によってバルーンの運動性能が精度よく定量的に評価できるようになった.さらに、この運動モデルに基づいて直線軌道設計を行うアルゴリズムを開発した.本アルゴリズムはリアルタイムに計算することが可能である.本アルゴリズムの性能評価を数値計算および実機を用いて行ったところ、従来のアルゴリズムよりも移動時間を20%から40%短縮できることが確認された.また、外乱に対するロバスト性やデバイスへの要求性能も評価された.
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