研究課題/領域番号 |
21K17785
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 拓殖大学 (2023) 東京大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
郭 鐘聲 拓殖大学, 工学部, 准教授 (20826078)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 覚醒 / 快適性 / 生体情報 / ドライバ状態 / 温熱快適性 / 自動運転 / 運転支援 / 事象関連電位 / 車室内快適性 / 車内環境 / テイクオーバー / 安全性 |
研究開始時の研究の概要 |
自動運転時のドライバの快適性を損なわず,交通環境の状況により適切に覚醒度をコントロールする車内環境制御システムの構築を目的とし,以下の項目1~4について明らかにする. 1. 車内環境要素(車内照明,空調,シート形状)に起因するドライバ快適性と覚醒度の変化を連続的かつ定量的に評価する方法 2. ドライバの覚醒度・快適性に影響する車内環境パラメータ範囲の探索 3. 車内環境に起因するドライバ状態がテイクオーバー時の運転行動に与える影響 4. 自動運転時の快適性を考慮した車内環境制御システムの提案と有効性検証
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研究成果の概要 |
自動運転車両における車内環境制御システムの構築を目指し,シミュレーション環境における生体計測により,以下の成果が得られた.まず,温度変化がドライバに与える影響を調査し,手動運転とレベル3自動運転の差異を事象関連電位の計測により検証した.その結果,手動運転では温度変化に対する感度が低下し,適度な温度変化が覚醒を維持させながら運転タスクに必要な認知過程に与える影響は少ないと示唆された.さらに,覚醒度と照明環境の関係を調べた結果,高覚醒状態では高照度・高色温度環境によるパフォーマンス向上効果が弱まることが示され,照度と色温度の制御はドライバの覚醒状態に応じて調整する必要があることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自動運転車両における最適な車内環境制御に関する基礎的な知見を提供するものである。特に温度変化、照明条件、シートの快適性の要素をどのように制御すれば快適性を損なわず覚醒維持できるのかに注目し、ドライバの覚醒度と認知機能に与える影響を明らかにした。また、事象関連電位や生理指標を用いた評価手法の確立は、今後の類似研究における手法として活用できると考えられる。これらの知見は自動運転車の安全性と快適性を向上させるための具体的な設計指針を提供し、ドライバの快適性確保、負担軽減や交通事故の減少に寄与することが期待される。
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