研究課題/領域番号 |
21K17832
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61050:知能ロボティクス関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
大谷 拓也 早稲田大学, 理工学術院, 次席研究員(研究院講師) (70777987)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ロボティクス / ヒューマノイド / 操縦 / 安定性 / 身体所有感 |
研究開始時の研究の概要 |
『ロボットの運動時の情報を人間の操縦者が感じ取り,ロボットの安定性および安定性向上動作を推定し,自身の身体によって表現した運動を実行するロボット』を実現するため,申請者が開発している足裏反力再現装置を用いたロボット安定性推定の確立とともに,操縦者の身体各部運動量に基づいたロボット運動生成手法を明らかにする.人間型ロボットと操縦者の身体パラメータの違いを補正するため,操縦者の身体各部の長さや重量・慣性モーメントなどを考慮した身体各部の運動の勢いを表す運動量を指標とした安定制御を開発する.
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研究成果の概要 |
操縦者の身体各部運動量に基づいた人型ロボット運動生成手法を開発した.事前に計測した操縦者の身長や体重から身体各部の長さ・重量・慣性モーメントを概算し,各部運動量を算出する.この各部運動量に,操縦者と操縦対象ロボットの重心高さ比率および全重量比率を係数として乗算し,人型ロボットの目標各部運動量を算出する.さらに,操縦者とロボットの差を小さくするため,ロボット側での自動安定制御と統合した.提案手法を用いた人型ロボットの運動シミュレーションにおいて,立位時やパンチング動作などを行なった際にロボットモデルの運動継続時間が長くなることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの人型ロボットの研究では,自立的な運動生成が目標とされており,工場の生産ラインなど限定された状況であれば問題はないが,様々な予測不可能な事象が生じる実環境であれば多くの事象を考慮した意思決定が必要であり,これを自立的に行う技術は未だない.一方,人間が行けない危険な場所での作業など,人型ロボットの活用が期待される場面は増えており,人間の操縦者の介入によるドア開けや道具の使用など遠隔作業技術の開発が進められている.本研究は,人型ロボットの実運用時の問題である作業時の安定性向上を人間の操作者により達成するものであり,人型ロボットの適応領域を拡大することで更なる問題・研究領域の創造に繋がる.
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