研究課題/領域番号 |
21K17845
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61060:感性情報学関連
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研究機関 | 静岡大学 (2023) 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 (2021-2022) |
研究代表者 |
西村 崇宏 静岡大学, 情報学部, 講師 (70733591)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 人間工学 / 視覚障害 / ユーザビリティ / 触運動 |
研究開始時の研究の概要 |
視覚障害者の情報アクセスやQOL向上のためのツールとして,タブレットなどのタッチパネルを搭載した情報端末が普及しつつある.しかし,タッチパネルは視覚依存性が高いため,触運動の学習や空間認識能力が十分に育まれていない全盲児がこれからICT活用をはじめようとする際に,指をまっすぐに動かせなかったり,力が入り過ぎたりするなどの理由で意図した操作ができないという問題が挙げられている.そこで本研究では,全盲児のタブレット操作に対する適切な触運動の獲得を支援する基礎研究の位置づけとして,視覚を活用できない場合の指先の触運動特性に関する知見を収集する.
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研究成果の概要 |
本研究では,全盲児のタブレット操作に対する適切な触運動の獲得を支援する基礎研究の位置づけとして,非視覚環境下での指先の触運動特性の評価を行った.具体的には,タブレット上での指先の検出位置座標の計測やモーションキャプチャによる運動解析を行い,視覚が遮蔽された条件下でタブレットの基本操作に伴う手指運動の特性を調べた.その結果,視覚活用の有無によってタップやドラッグなどの基本操作に伴う指先の運動特性は異なる可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
障害者権利条約への批准に伴い,障害の有無によらずモノやサービスにアクセスしやすい環境の整備が進められている.こうした中,タッチパネルを搭載したスマートフォンやタブレットは視覚障害者の情報保障や学習活動,QOL向上のためのツールとして広く活用されるようになり,もはやなくてはならないものとして認知されている.しかし,触覚フィードバックの少ないタッチパネルは視覚依存性が高く,視覚障害者にとって使いにくい場合も多い.本研究は,視覚障害者のタブレット操作におけるアクセシビリティおよびユーザビリティの向上に寄与するものであり,障害の有無による情報格差の解消に向けて有用な知見を示すことができたと考えられる.
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