研究課題/領域番号 |
21K17852
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
宇野 光平 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (50873585)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | プロテオーム解析 / データ科学 / 多変量解析 / 欠測値補完 / バイオマーカー探索 / バイアス / プロテオミクス解析 / 欠損値補完 / 統計的バイアス / 欠測値データ解析 / プロテオミクス / 統合オミクス解析 |
研究開始時の研究の概要 |
近年大規模なプロテオーム解析が可能となったことで、バイオマーカー候補の報告が年々増加している。しかし、大規模タンパク質発現データに対する解析基盤は十分に整っていないことが問題となっている。特にデータ欠測率が高いため欠測値の補完が必要であるにもかかわらず、既存の欠測値補完手法にはバイアスが存在するため発現差異解析に多くの偽陽性を含む可能性があることがわかってきた。そこで本研究ではバイアスのない欠測値補完手法を開発し、データ欠測を克服したがんシステムの俯瞰的理解のためのプロテオーム解析基盤を構築する。
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研究成果の概要 |
大規模プロテオーム解析では欠測値が生じるため欠測値補完が必要となるが、その欠測値補完をした後のデータには分散が過小に推定されるというバイアスが生じる。これはバイオマーカー探索の偽陽性確率を高めるため問題がある。そこで欠測値補完後の分散バイアスを補正する新たなアルゴリズムを開発した。そして、シミュレーションによってその有用性を示すとともに、実際のプロテオームデータに対して適用することで、提案手法の有用性を示した。本研究の成果をまとめると、以下のようになる。 [1] 欠測値補完手法の性能を評価する新たな指標を開発した。 [2] 分散バイアスを補正する新たなアルゴリズムを開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オミクス解析による疾患のバイオマーカー探索は重要な研究である。セントラルドグマの最終生産物であるプロテオームデータを用いたバイオマーカー探索も極めて重要であり、欠測値補完は慣習的に用いられている。しかし、その分散バイアスによる偽陽性については見過ごされている。そのため、本研究はそのバイアスに対しての警鐘であると同時にその対処方法を提示しており、バイオマーカー探索に貢献していると考えられる。そして、バイオマーカー探索は疾患研究において重要な役割を果たすことから社会的にも意義があると考えられる。
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