研究課題/領域番号 |
21K17859
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分62020:ウェブ情報学およびサービス情報学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
榊 剛史 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 客員研究員 (00735805)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | SNS分析 / ユーザ行動モデリング / インフォデミック / 社会ネットワーク分析 / サイエンスコミュニケーション / ウェブマイニング / 計算社会科学 / SNS |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,SNS 上のコンテンツ(意味のあるひとまとまりの情報)の質を表す指標の提案およびその定量的な測定手法を確立することである.指標を算出する手掛かりとして,そのコンテンツを受信したユーザの特徴・反応を用いる. 開発技術により,情報受信者は適切にコンテンツの取捨選択を、情報発信者は発信コンテンツの確認・改善のサイクルを繰り返しを,それぞれ実現できるようになることが期待される.
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研究成果の概要 |
本研究課題では,情報受信者の特徴・反応を用いてコンテンツの質を測定する手法の確立を目指した.2021年度は,SNS上のトピックについて,拡散に関わったアカウントをグルーピングし,トピックに対する態度と普段の興味関心を推定するアプローチを確立した. 2022・2023年度は,確立した手法を用いて,コロナ禍におけるSNS上のワクチンに対する態度の変化を分析し,質に問題のある情報を受信・拡散するアカウントの政治的志向や興味関心に一定のパターンが見られることを明らかにした.これら通じて「コンテンツの質は受信者や拡散者の政治的志向や興味関心から推測可能である」という新たな仮説を部分的に立証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では,コンテンツの受信者の行動特性・興味関心から問題のあるSNS上のコンテンツを推定する新たなアプローチを確立した.これまではコンテンツの質を機械的に評価する場合,自然言語処理や画像解析技術等,コンテンツの種類に合わせた技術開発が必要であった.提案アプローチでは,コンテンツの受信者の特徴を用いてコンテンツの質の評価が可能なため,コンテンツの種類によらず,統一的な評価が可能となる.また特定の特徴を持つアカウント群を常時観測することで,問題のあるコンテンツの発生を早期に検知できる可能性がある.「コンテンツの種類を問わない汎用性」と「早期検知」が本研究成果の社会的意義であると言える.
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