研究課題/領域番号 |
21K17860
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分62020:ウェブ情報学およびサービス情報学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大知 正直 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任研究員 (20805527)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 情報拡散型社会問題 / クレイム申し立て / 構築主義的アプローチ / 社会問題 / ソーシャルメディア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,人々の悩みや共感を社会問題として検出し,可視化,解決へつなげる仕組みを構築することである.高度化・複雑化する現代社会において,人々の悩みも多様化している. そして人々は自身に近い関係者の悩み,社会全体の問題のようなごく一部の問題しか関知できなくなっている.過去に申請者らが行った国会議員に対する調査において,約63%の議員が社会問題を認知するための情報源不足を感じていた.本研究ではこのようなSNS上の悩みの投稿とそれに対する共感の広がりによって顕在化する問題を自動的に検出するモデルを利用し,分析することを可能にするSNSデータを利用した情報拡散型社会問題検出システムの開発を行う.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,人々の悩みや共感を社会問題として検出し,可視化,解決へつなげる仕組みを構築することである.急速に高度化・複雑化する現代社会において,人々の悩みも多様化している. そして人々は自身に近い関係者の悩み,社会全体の問題のようなごく一部の問題しか関知できなくなっている.また,社会問題の解決手段は,予算や人的資源の制約のために,現在のように公的機関が中心となって解決に取り組むだけでなく,ソーシャルビジネスと呼ばれるような,多様なステークホルダーが参画しビジネスモデル化を行った上で継続的に解決していく形に変化していくことが期待されている.そこで,本研究では,申請者ら が定義する「情報拡散型社会問題」に注目し,それらを自動的に検出,分析,可視化を行うための”SNSデータを利用した情報拡散型社会問題検出システムの開発”を行うことを目的とする.本年度は,昨年度開発したAWS上のプラットフォームの調整と,様々なテーマに対しレポート作成,ワークショップの開催を行った.プラットフォームはTwitter Academic APIから取得したデータを入力すると,自動的に各投稿のクレイム申し立て判定,社会問題語の抽出,ユーザのクラスタごとの分布を算出,半自動的に可視化を行うものである.本プラットフォームに関心のある事業者に参加してもらい,ワークショップを行い,レポート作成,課題抽出に関しての評価を行った.対象企業は「ライブ配信」事業を行なっている企業でライブ配信にまつわる問題である「投げ銭」に関する話題が多く投稿されていることに注目し,本プラットフォームについて有用であると評価を受けた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は,人々の悩みや共感を社会問題として検出し,可視化,解決へつなげる仕組みを構築することである.これを達成するために,3つの課題を設定している.それは,1.情報拡散型社会問題の検出のためのシステム開発,2.効率的に多くの情報拡散型社会問題を広く提示し,解決へ貢献できる可能性のある企業・団体をマッチングすること,3.ワークショップ等を通じて解決へのニーズや可能性のある問題の持つ特性について明らかにすること,である.本年度は主に課題1,2に対して取り組み,システム開発,企業・団体とのマッチングに関しては概ね完了した.これによって全体計画の約2/3が実行されたことになり,おおむね順調に進展していると考えられる.
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今後の研究の推進方策 |
本研究の目的は,人々の悩みや共感を社会問題として検出し,可視化,解決へつなげる仕組みを構築することである.これを達成するために,3つの課題を設定している.それは,1.情報拡散型社会問題の検出のためのシステム開発,2.効率的に多くの情報拡散型社会問題を広く提示し,解決へ貢献できる可能性のある企業・団体をマッチングすること,3.ワークショップ等を通じて解決へのニーズや可能性のある問題の持つ特性について明らかにすること,である.課題1,2に関しては概ね完了し,次年度以降は課題3に関して進める予定である.すでに今年度内に課題2のワークショップを一件開催し,良好な評価結果を得ている.来年度は追加のワークショップを行い,本プラットフォームの持つ能力,課題について明らかにしていく予定である.
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