研究課題/領域番号 |
21K17864
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
峰松 翼 九州大学, データ駆動イノベーション推進本部, 准教授 (00838914)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ラーニングアナリティクス / 学習分析 / 機械学習 / 深層学習 / デジタル教科書 / 推薦システム / マルチモーダルデータ |
研究開始時の研究の概要 |
デジタル学習環境を通して,学習者の学習行動履歴を収集し,エビデンスベースで学習状況の把握が行われ始めている.学習状況の把握には,学習内容のメモや電子教科書の文章に残すマーカーといった学習者自身の考えを反映した積極的な行動の履歴が有用となるが, (1)大多数の学習者は積極的に行動せず,有益な学習行動履歴が記録されにくい,(2)学習行動を促す効果的な指示が必要だが,常時行うことは不可能といった問題から,全学習者の詳細な学習状況の把握は困難な状況である.本研究では,システムと学習者のインタラクションを通して,自動的に学習行動履歴の収集分析の効率化を図る機構を開発する.
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研究成果の概要 |
①電子教科書の活動促進を目指したダッシュボードの開発,②学習者の行動分析を活用したカンニング検出の開発,③表現能力の高い閲覧ログの特徴表現学習手法の開発,④異常検知を対象にしたアンサンブル学習手法の開発,⑤LLMによる解答解説生成の検討を行った.①では,電子教科書から情報提示をする機能開発に取り組み,ダッシュボードを介して教員と学習者のインタラクションの発生を確認した.②③④について,学習行動の特徴表現の基礎研究からカンニング検出の応用研究,学習分析への適用を見据えた異常検知手法まで幅広く取り組んだ.⑤では,推薦文生成を見据えて,LLMへの適用を検討し,ダッシュボード改善につながる知見を得た.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学習ログの収集および分析の研究は,ラーニングアナリティクス分野で国内外問わず行われているが,学習ツールを学習者が利用して学習ログを残すことが前提となっている.実運用では,学習ツール利用を含む講義計画を綿密に計画し,その利用促進を適宜行う必要があるが,その点に関して言及した研究はほとんどない.また,学習者とシステムの相互関係を利用した研究として,チュータリングシステムや学習ログの分析結果の提示により学習者によい行動変容を促す研究などがあるが,学習分析の可用性を高める目的の研究ではない.本研究の成果では,学習分析を効率化する学習ログ収集および効率的な学習ログ分析手法の提案を行った点で意義がある.
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