研究課題/領域番号 |
21K17866
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 近畿大学 (2022-2023) 福山大学 (2021) |
研究代表者 |
吉原 和明 近畿大学, 情報学部, 助教 (10881435)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 情報セキュリティ教材 / 中学校技術科向け教材 / 高等学校情報科向け教材 / 物理的可表現手法 / 情報セキュリティ学習教材 / 物理的表現手法 / 無線LANアクセスポイントの直感的な理解 / 中学校技術・家庭科(技術分野)学習教材 / 高等学校情報化学習教材 / 情報セキュリティ教育 / 教育工学 |
研究開始時の研究の概要 |
中学校や高等学校では、情報セキュリティを学習することが必修化されている。情報セキュリティの学習の多くは、事例紹介や対策紹介であり、実践的な学習に適切な教材や学習環境がないため、実験や実習を行うことが難しい。本研究では、情報セキュリティにおける無線LANの安全な利用を題材とした物理的な表現手法を用いた教材を開発し、実際に授業で教材を用いた実践を通して、直感的に理解することのできる学習コンテンツとして提供することを目的とする。研究は、令和3年度において、物理的表現手法を取り入れた情報セキュリティ教材を開発し、令和4年度以降に、開発した教材を用いた授業実践を行い、教材の有効性を確認を行う。
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研究実績の概要 |
2023年度では、昨年度開発した情報セキュリティ教材を用いた実環境を用いて予備実践の検証を実施した。複数の教材を用いた物理的可視化の手法で1グループ4名の活動を想定した環境を構築し、教材が動作することを確認する。検証の結果、想定した動作することが検証できたが、物理的可視化の手法で用いた教材RaspberryPi400がキーボードを筐体としており、物理的手法で用いた電子デバイスとの接続部での工夫が必要であることが明らかとなった。 また、研究討議で得た知見から、プログラミング学習と組み合わせたセキュリティ教材の開発の検討を行った。プログラミング学習と情報セキュリティ学習を組み合わせて可視化手法を用いた教材を支援することでより情報セキュリティ学の学習が深まることが考えられる。検討して実装した開発教材は、昨年度開発した教材を基に、複数の教材から得られた暗号化されてない脆弱性のある無線LANの電波情報から、電波を発している無線アクセスポイントの座標を推定するもので、電波情報を変数として取得してプログラムに組み込めるようなシステムを実装した。 実装した教材システムを用いて無線アクセスポイントの特定が可能かどうかの検証を行った。検証の結果、対象の無線LANアクアスポイントのある程度の範囲まで特定することができた。学習者は脆弱性のある電波情報から得られたデータを直接扱いながらプログラムを作成することで、より情報セキュリティについての知識や概念などを直感的に理解できると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
教材として用いたRaspberryPi400を用いた予備実践を実行し、知見を得ることはできたが、実際の中等教育での教育現場における本実践に必要な機材が新型コロナによる世界的な半導体不足の影響で必要分の入手することが困難であったため、本来予定していた本実践まで実施することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
予備実践の結果をもとに、授業実践の指導案の作成し、検討している中学校および高等学校において授業実践を実施し、アンケート結果などから教材の有効性を検証する予定である。 教材は、本年度作成した機能を追加した教材も含めた実践内容にする予定である。教材として現在はRaspberryPi400を用いているが、予備実践の結果をもとに改めて筐体を選定し、より物理的手法に適した教材環境を作成する必要があると考えている。
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