研究課題/領域番号 |
21K17877
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
鄭 臨潔 京都大学, 化学研究所, 助教 (30830202)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 微量金属 / 太平洋 / インド洋 / UV照射 / 保存期間 / 酸添加し試料の保存時間 / 南太平洋 / スキャンベンジ型元素 / 栄養塩型元素 / 微量金属濃度 / 化学海洋 / 断面分布 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,南太平洋およびインド洋における微量金属9元素(Al, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, Cd, Pb)の溶存態,全可溶態および置換活性粒子態の鉛直断面分布を明らかにする.応募者らが開発した多元素一括分析法をろ過海水および未ろ過海水に適用し,計約1000個の海水試料を分析する.さらに,従来の分析法で定量に影響する未検討の問題:UV照射による有機錯体の分解;酸添加から濃縮分離までの保存条件を検討する.本研究のデータは,微量金属の海盆規模の物質収支,分布の原因を考えるうえできわめて貴重である.本研究は人為起源物質の海洋への影響を理解するのにも大きく役立つと期待できる.
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研究実績の概要 |
私は①2022年8月に白鳳丸KH-22-7航海を一ヶ月ほど参加し,必要な北太平洋海水を採取した.R3-R4に駿河湾および上記の航海で採取されたOP14測点の外洋海水を用いて②酸添加してから430日までの海水の保存時間を検討した;③UV照射が海水中の金属濃度測定に及ぼす影響を調べた.以上のUV照射についての結果は従来報告された結果と異なる部分があり,現在その原因を調べている.保存時間について,R5の結果見ると,1年保存すれば安定であるが(標準偏差5%以内),今年600日目の濃度を調べてから論文にまとめる予定である. また,④西部南太平洋の微量金属9元素の分布について検討し,スキャベンジ型元素に井つての論文を地球化学のトップジャーナルであるGeochimica et Cosmochimica Actaに発表した:(Zheng, L., T. Minami, S. Takano, and Y. Sohrin (2022), Geochim. Cosmochim. Acta, 338, 105-120.);⑤西部南太平洋の栄養塩型元素の論文は今海洋学の有名な雑誌であるMarine Chemistryに2回目の審査中である. その上,⑥私は2023年に白鳳丸KH-09-5航海で採取されたインド洋の未ろ過海水の分析を行い,全可溶態(tdMs)微量金属9元素の南北断面分布を明らかにした.当研究室で報告された溶存態金属濃度(dMs)と併せて,tdMsとdMsの差から置換活性粒子態金属濃度 (lpMs)を求めた.インド洋における熱水プルーム,大西洋深層水,および堆積物からの影響を解明しつつある.今年インド洋のlpMs特著を論文にまとめる予定である.
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