研究課題/領域番号 |
21K17888
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分63020:放射線影響関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 (2023) 群馬大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
内原 脩貴 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 助教 (10883712)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | DNA修復 / 53BP1 / 超高解像度解析 / DNA二本鎖切断 / クロマチン動態 / DNA損傷修復 |
研究開始時の研究の概要 |
放射線照射により生じるDNA二本鎖切断(DSB)は、細胞運命決定に影響を与えうる重篤な損傷である。これまでにDSB近傍に集積する修復分子である53BP1は、ヌクレオソームが約100 nmの大きさで凝集するクロマチンドメインに密集していることを見出しているが、この密集 (53BP1ナノドメイン) がDSB修復に果たす役割は不明である。本研究では、53BP1ナノドメインを超高解像イメージにより3次元動態的に解析することで、その生理的意義の解明に挑戦する。本研究の達成は、放射線障害の重要な課題の一つであるゲノム安定化維持機構に関わる情報基盤の確立に大きく貢献すると考えている。
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研究成果の概要 |
放射線照射により生じたDNA二本鎖切断部位 (DSB) において53BP1 fociが形成されるが、超解像度蛍光顕微鏡により、このfociはナノドメインから形成されることが知られている。本研究では、超解像度蛍光顕微鏡3D-SIM (OMX) を用いて53BP1ナノドメイン間の距離 (DMS) を3次元的に測定する実験系を構築した。本実験系を用いてDMSの放射線照射後の経時的な変化を解析し、DSB損傷後の時間に関わらず、53BP1ナノドメイン間の距離は維持されることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DNA二本鎖切断部位 (DSB) に集積する53BP1は、DSBを中心として左右に約1~2 Mb分布するが、その意義は明らかとなっていない。本研究において構築された実験系および成果は、未だ多くが未知である53BP1の機能解明やゲノム安定性維持機構に関わる知見に貢献すると考えている。
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