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牛ルーメン微生物共生機構の解明に基づく難分解性バイオマスのメタン発酵の実現

研究課題

研究課題/領域番号 21K17909
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分64030:環境材料およびリサイクル技術関連
研究機関石川県立大学

研究代表者

馬場 保徳  石川県立大学, 生物資源環境学部, 講師 (70747823)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワードルーメン微生物 / リグノセルロース / 酵素活性 / リアルタイムPCR / RNA-seq / メタン発酵 / 複合微生物系
研究開始時の研究の概要

リグノセルロースは,地球上の炭素源として最も大量に存在する天然高分子であり,エネルギー化合物(メタン)への変換は,人類が実用化を求める最重要課題の一つである。しかし,リグニンおよびセルロースは,メタン発酵において難分解であり,有効な前処理法が求められている。申請者は、牛のルーメン(第一胃)液に棲むルーメン微生物を牛体内から取り出した状態でも,リグノセルロースを分解し続ける培養条件を見出し,リグノセルロースからの高収率メタン生産を可能とした。本研究ではこの培養条件のメカニズムを代謝産物,酵素生産および遺伝子発現の面から明らかにし,非食用バイオマスの効率的メタン発酵システムを構築する。

研究成果の概要

私たちは、牛第一胃(ルーメン) 液のリグノセルロース分解菌を用いて、植物バイオマスを可溶化したのち、メタン発酵に供することで、メタン発酵効率を向上させてきた。しかし、ルーメン液のリグノセルロース分解菌は、牛体外へ出されると、リグノセルロース分解能を著しく低下させる。ルーメン微生物を用いたメタン発酵法を実用化するためには、リグノセルロース分解性ルーメン微生物が、牛体外の環境(リアクター内)でも増殖や酵素生産を維持する条件の確立が必要である。私たちは,培養条件を最適化し,一年以上にわたり,リアクター内でセルラーゼの生産に成功した。現在その作用機序について,解明を進めている。

研究成果の学術的意義や社会的意義

2013年に私たちが論文投稿(Bioresource Technology 128. 94-99)して以来,世界中で牛ルーメン微生物を用いたメタン発酵前処理に関する研究が行われ始めた。しかし,これまでに,ルーメン微生物の連続培養に成功し,実用化した事例は私たちの知る限りない。本研究は,一年以上にわたり,セルラーゼ活性を維持したままルーメン微生物の連続培養に成功した。さらに,パイロットプラントを,スーパーマーケットに設置し,世界ではじめて実証試験を開始した。本研究は,これまでメタン発酵困難であった植物系バイオマスを利用可能にするとともに,震災時には雑草発電により地域のエネルギー自給にも資する。

報告書

(1件)
  • 2023 研究成果報告書 ( PDF )

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-01-30  

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