研究課題/領域番号 |
21K17950
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 東京外国語大学 (2023) 国立民族学博物館 (2021-2022) |
研究代表者 |
金 悠進 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (20885975)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | インドネシア / ポピュラー音楽 / 政治 / 音楽 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、インドネシア国軍の役割に着目し、同国におけるポピュラー音楽の歴史的発展過程とその政治的背景を解き明かす。具体的には、ロック音楽の地方巡業における軍ビジネスや軍用地のライブ会場への転用など、音楽活動の具体的な「場」に、国軍がいかなる役割を果たし、それに対し音楽実践者がいかに対峙してきたかを中心に考察する。その考察の過程で、一見すると文化表現を抑圧する国軍が、じつは音楽文化の発展に寄与している可能性を提示する。同時に、本考察を通じて、民主主義時代になぜ非民主的な構造が温存されているのかを、音楽実践者たちの政治権力への依存構造から解明していく。
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研究実績の概要 |
本研究は、インドネシアを事例に、スハルト権威主義体制から現在の民主主義期におけるポピュラー音楽の発展過程を、軍の役割に着目して考察することを目的 とする。本考察を通じて、1998年の体制崩壊と民主化が同国のポピュラー音楽文化に与えた影響だけでなく、民主主義時代になぜ非民主的な構造が温存されて いるのかを、音楽実践者たちの政治権力への依存構造から解明していく。 具体的には、ミュージシャンの公演において軍ビジネスがいかに絡んでいるのか、あるいは軍用地のライブ会場への転用などを通じてミュージシャンたちは軍権 力といかに対峙しているのかを分析する。その考察の過程で、スハルト権威主義体制から民主主義期にわたり「文化表現の抑圧者」とみなされてきた国軍が、 じつは音楽文化の発展を下支えする役割を果たしている可能性を提示する。これは単なるインドネシア大衆文化史の記述にとどまらず、ポピュラー音楽実践から みる同国の現代政治構造の分析、そして〈文化と政治〉の普遍的議論へと向かい、新たな比較文化・政治研究に地平を拓く。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
約4年ぶりの現地調査を実施することができたが、その成果論文は現在執筆中である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度もインドネシアで現地調査を行い、引き続きデータを収集するだけでなく、その成果として学会報告を行い論文を完成させる。
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