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北米地域を拠点としたユダヤ諸語のオンライン言語学習活動とネットワーク形成

研究課題

研究課題/領域番号 21K17956
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分80010:地域研究関連
研究機関東京大学

研究代表者

鴨志田 聡子  東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任研究員 (10773848)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード第二言語習得 / 複言語・複文化 / ユダヤ・スペイン語 / イディッシュ語 / レジリエンス / 言語継承 / セファルディ系ユダヤ人 / イスラエル / 第二言語学習 / 危機言語 / アシュケナジ / セファルディ / ヨーロッパ / マイノリティ言語 / ラディノ語 / 言語学習活動 / オンライン学習 / 集合的記憶 / ユダヤ / 少数派 / 信頼関係 / トラウマ
研究開始時の研究の概要

本研究ではこれまで申請者が参与観察してきた団体のオンラインでのイディッシュ語学習活動とラディノ語学習活動を観察し、主催者と参加者が何を大切にしているのかという問いのもと、彼らに共通する価値観や世界観などを以下の方法で明らかにする。(1)オンライン学習活動の参与観察(2)学習時に扱う題材や教授方法の調査(3)文献資料、主催団体、活動資金、メディアを調査(4)主催者や参加者への聞き取り調査 (直接訪問可能になれば対面) (5)両者の共通点や相違点を整理する。オンライン学習活動が欧州、ロシア、南米、オセアニアを含む広範囲なユダヤ人のネットワーク形成の基盤の一つになっていることを明らかにしたい。

研究実績の概要

今年度はユダヤ人の言語学習活動の状況について、北米やパリの活動をオンラインで調査した他、パリで現地調査を行った。調査の内容は言語学習活動や文化活動の参与観察と聞き取り調査が中心だった。
報告者のこれまでの研究について、具体的なデータの蓄積がある程度できたので、CERMOMの研究者や社会学、政治学、医学に渡る多分野の研究者との研究交流を行った。
危機言語やユダヤ学の研究分野にとどまらず、第二言語学習や言語学習法、レジリエンスなどに関連する多分野に応用可能だと考え、方向性を模索している。さらに、CERMOMの研究者等との共同研究の計画をたて、その計画を実施するために追加の研究費に応募し、採択された。
アウトリーチ活動として、フィールドワークや文献調査で得た情報を一般向けに書いている。その予備段階として雑誌『ふらんす』(白水社)にて、一年間の連載「パリとユダヤ人」にて出版した。
また今年度半ばである2023年10月7日から始まったイスラエルとハマスの戦争の影響によりパレスチナ・イスラエル問題にも関心が高まった。報告者も一般向けの解説を依頼されることが増えた。中学生やその保護者に向けて「未来をつなぐ異文化の冒険:中学生のためのイスラエル&パレスチナ入門」(日仏文化学院パリ日本人学校)と題した講演や、テレビ番組「イスラエルー映像の世紀バタフライエフェクト」(NHK)などへの取材協力も行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度半ばである2023年10月7日から始まったイスラエルとハマスの戦争の影響を受けた。そもそも、ユダヤ人の文化についての研究を積極的に進めにくい状況となった。例えば、イスラエルへの渡航がしにくくなったり、学会が無期延期されて今年度の研究発表とそれについての議論の場を失ったりした。全ては書けないが他にも様々な事情から、特に欧米においては研究が進めにくい時期だった。
その一方で、日本人の間におけるパレスチナ・イスラエル問題にも関心が高まったため、一般向けの解説を依頼されることが多くなった。そのための調査や分析、準備に追われる時間が長くなり、当初予定した研究に十分な時間を割くことができなかった。とはいえアウトリーチの機会は増え、準備や一般の方との意見交換によって多くのノウハウやデータを得たことから本研究が進んだ。
以上の理由から、当初期待したのと同じ成果は得られなかったが、むしろ、フィールドワークでデータを集める研究者としては、この期間に得た体験と収集した生の声のデータには非常に価値があると考えた。以上を持って、このような評価とした。

今後の研究の推進方策

以下のことを計画している。
(1)CERMOMのMarie-Christine BORNES VAROL教授を代表するユダヤのマイナー言語を研究する研究者らとの共同研究を進める。
(2)これまでに得たデータを整理して今後どんなデータを集める必要があるのか明らかにする。
(3)2024年秋からのフランスで参与観察と聞き取り調査を行って、不足している分のデータを集める。
(4)現在応募中である2025年夏に予定されている国際学会において、これまでの報告者の研究を発表する。
(5)日本語での執筆の他に、英語でこれまでの研究についてまとめて出版することを目指す。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (21件)

すべて 2024 2023 2022 2021 その他

すべて 学会発表 (6件) (うち国際学会 2件、 招待講演 4件) 図書 (14件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Enseigner et apprendre le judeo-espagnol et le yiddish a Tokyo et a Paris : a qui, pourquoi, comment? (Teaching and learning Judeo-Spanish and Yiddish in Tokyo and Paris: to whom, why, how? )2023

    • 著者名/発表者名
      Satoko Kamoshida, Pandelis Mavrogiannis, Zeljko Jovanovic (discussant)
    • 学会等名
      Seminaire histoire et sociologie des judaismes contemporains
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Practice-based Interdisciplinary Approaches to Teaching Sephardic Culture and Language in Japan2022

    • 著者名/発表者名
      Satoko Kamoshida
    • 学会等名
      XXI Congreso de Estudios Sefardies / 21st Conference on Judeo-Spanish Studies CCHS-CSIC
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] イディッシュ語とラディノ語のオンライン学習活動にみるユダヤ人マイノリティとCOVID192022

    • 著者名/発表者名
      鴨志田聡子
    • 学会等名
      COVID-19 を経験した社会の人文学
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ユダヤ人の主体的な記録から見るホロコースト2022

    • 著者名/発表者名
      鴨志田聡子
    • 学会等名
      「リフカの日記」オープンレクチャー 東京外国語大学 ガリツィア・ユダヤ博物館
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] イディッシュ語学習活動と集合的記憶の再構築2022

    • 著者名/発表者名
      鴨志田聡子
    • 学会等名
      「リフカの日記」オープンレクチャー 東京外国語大学 ガリツィア・ユダヤ博物館
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Yiddish in Japan in 2021 (International panel about the state of Yiddish globally and tips for revitalization)2021

    • 著者名/発表者名
      鴨志田聡子
    • 学会等名
      Jiddischseminarium Stockholm (Sveriges Jiddischforbund)
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] 「パリとユダヤ人(10)繰り返される反ユダヤ主義を恐れて」『ふらんす』2024年1月号2024

    • 著者名/発表者名
      白水社編
    • 総ページ数
      80
    • 出版者
      白水社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 「パリとユダヤ人(11)フランス人でありユダヤ人である」『ふらんす』2024年2月号2024

    • 著者名/発表者名
      白水社編
    • 総ページ数
      80
    • 出版者
      白水社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 「パリとユダヤ人(12)歌声に集い、声を合わせて」『ふらんす』2024年3月号2024

    • 著者名/発表者名
      白水社編
    • 総ページ数
      80
    • 出版者
      白水社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 「パリとユダヤ人(1)欧州のホットスポット、パリ」『ふらんす』2023年4月号2023

    • 著者名/発表者名
      西川恭平編
    • 総ページ数
      96
    • 出版者
      白水社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 「パリとユダヤ人(2)死にゆく言語のダイナミズム」『ふらんす』2023年5月号2023

    • 著者名/発表者名
      白水社編
    • 総ページ数
      80
    • 出版者
      白水社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 「パリとユダヤ人(3)カシュルートとシャバット」『ふらんす』2023年6月号2023

    • 著者名/発表者名
      白水社編
    • 総ページ数
      80
    • 出版者
      白水社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 「パリとユダヤ人(4)ユダヤ人とパリのエスプリ」『ふらんす』2023年7月号2023

    • 著者名/発表者名
      白水社編
    • 総ページ数
      80
    • 出版者
      白水社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 「パリとユダヤ人(5)ホロコーストの傷を抱えて」『ふらんす』2023年8月号2023

    • 著者名/発表者名
      白水社編
    • 総ページ数
      80
    • 出版者
      白水社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 「パリとユダヤ人(6)継承語学習者」『ふらんす』2023年9月号2023

    • 著者名/発表者名
      白水社編
    • 総ページ数
      80
    • 出版者
      白水社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 「パリとユダヤ人(7)自分たちの言語で伝える、自分たちのお話」『ふらんす』2023年10月号2023

    • 著者名/発表者名
      白水社編
    • 総ページ数
      80
    • 出版者
      白水社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 「パリとユダヤ人(8)記憶を本にのせて」『ふらんす』2023年11月号2023

    • 著者名/発表者名
      白水社編
    • 総ページ数
      80
    • 出版者
      白水社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 「パリとユダヤ人(9)パリで伝える自分たちの味」『ふらんす』2023年12月号2023

    • 著者名/発表者名
      白水社編
    • 総ページ数
      80
    • 出版者
      白水社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] Heymish: A zine in Yiddish About Home2023

    • 著者名/発表者名
      Satoko Kamoshida In: Biskowitz, S., Bernstein, C.
    • 総ページ数
      72
    • 出版者
      Yiddishistke project, Benyumen Shekhter Foundation
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 「その他の外国文学」の翻訳者2022

    • 著者名/発表者名
      白水社編集部
    • 総ページ数
      228
    • 出版者
      白水社
    • ISBN
      9784560098882
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [備考] ユダヤ人と言語

    • URL

      https://syidish.hatenablog.com/

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書 2021 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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