研究課題/領域番号 |
21K17982
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 立命館アジア太平洋大学 |
研究代表者 |
久保 隆行 立命館アジア太平洋大学, サステイナビリティ観光学部, 教授 (70730357)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 温泉産業クラスター / 国際競争力 / 温泉都市 / 温泉地域 / Spa Town / ブランディング / グローバル / ツーリズム / 長期滞在化 / 高付加価値化 / 多様化 / 法制度改革 / 社会システム改革 / DX化 / 境界融合 / 温泉 / 地域 / 産業クラスター / 観光 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、国内外の温泉資源を保有する地域を調査し、観光業を基盤とした「温泉産業クラスター」を形成することによって、地域の国際競争力を向上させる方策を明らかにすることである。国内主要温泉地域および欧州・豪州において競争優位にある複数の温泉保有地域を対象に、観光業を含む温泉関連産業にかかわる企業や機関の相互関係を調査することによって、付加価値の高い「温泉産業クラスター」形成の可能性を明らかにする。そのうえで、別府市をケースに「温泉産業クラスター」形成を目指した今後の具体的な方策について言及し、日本各地において国際競争力の高いイノベーティブでレジリエントな地域づくりに寄与することを目指す。
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研究実績の概要 |
令和5年度は、これまでコロナ禍の影響により海外で行うことができなかった現地調査について、アイスランドおよびイギリスに赴き現地調査を実施することができた。 アイスランドでは、グリンダビーク市に立地する世界最大規模の温泉施設であるブルーラグーンを訪問し、施設運営会社の研究部門の担当者へのインタビュー調査を行い、同施設の国際競争力のさまざまな要因について明らかにすることができた。さらに、首都レイキャビク市において観光政策部門にてインタビュー調査を行い、ブルーラグーン以外の「ラグーン」の開発による同地域の温泉資源を核とした観光産業クラスター形成戦略について知見を得ることができた。 イギリスにおいては、都市そのものが世界文化遺産に指定されている温泉保有都市であるバース市を訪問し、ローマ時代の温泉の遺構を整備し観光資源として最大限に活用している状況を把握することができた。また、同市の政策担当者へのインタビュー調査により、バース市がヨーロッパ各地の温泉保有都市・地域とともにGreat Spa Towns of Europeを形成する戦略的なブランディングの手法について学ぶことができた。 上記2地域での調査を経て、スペインのバレンシアにて行われたクラスター研究にかかわる国際会議に参加し、調査で得た知見も踏まえて研究報告を行い、世界各地におけるクラスター研究の専門家から貴重なフィードバックを得ることができた。 国内においては、地域圏の国際競争力にかかわる研究の延長として、日本の中部圏の国際競争力にかかわる研究を進めた。本研究では、米国およびドイツにおける日本の中部圏と類似する属性を持つ地域圏をベンチマークし、中部圏の政策的含意を提言する研究発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響により、海外現地調査が大幅に遅れていたが、令和5年度にようやく開始することができた。しかし、計画していた現地調査はまだ1/3しか行えておらず、予定よりも進捗が遅れていると言わざるを得ない。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度から令和7年度にかけて、フランス、ドイツ、イタリア、ニュージーランドを訪問し、現地における観光業を基盤とした温泉産業クラスターの形成状況を現地視察やインタビューをもとに遂行していく方針である。
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