研究課題/領域番号 |
21K17986
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
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研究機関 | 立教大学 (2022-2023) 静岡大学 (2021) |
研究代表者 |
横山 麻衣 立教大学, 社会学部, 助教 (60756089)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 強かん神話(レイプ神話) / ジェンダーベイスドバイオレンス / 規範 / 偏見 / 性暴力 / 強かん神話 / 計量テキスト分析 / 尺度開発 / ジェンダー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は2本柱で構成する。第一段階では、日本の社会的・文化的状況に即した強かん神話尺度を開発する。性暴力被害調査や被害者の著書、ウェブなど各種メディア等を参照し、頻繁に言及される強かん神話を列挙し、ソフトウェアを用いた分析を通じて開発する。 その上で、第二段階として、人々の強かん神話支持について、社会的状況を含め、包括的に解明する。開発した強かん神話尺度と、個人の属性、親の学歴や就業状況、様々な暴力にかかわる経験、SNS利用など、ジェンダーに関する態度についての既存の尺度や質問文などを用い、調査票調査を実施する。
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研究実績の概要 |
これまでの研究成果をまとめ、国際学会にて研究報告を行った。 第一に、日本の大学生を対象にした強かん神話に対する支持についての調査結果である。ドイツやアメリカでの調査を通じて開発されてきた最新の強かん神話尺度を和訳して質問紙調査調査を実施したところ、「わからない」とされた回答が多数を占め、特に日本の社会的文化的状況にそぐわない質問項目でその傾向が顕著となった。他方、「わからない」とされた回答率が低い質問項目では、歪度が大きくなってしまい、統計的分析が難しい。 第二に、インターネット掲示板等に見られる強かん神話を拾い上げるための計量テキスト分析結果である。特に被害者による被害経験の開示を、性的魅力の誇示と捉える傾向は日本特有のものである可能性がある。 以上の研究報告およびその準備のプロセスで、文化やエスニシティにおいて多様なバックグラウンドを持つ者(アメリカ、イタリア、オーストラリア、インド、マレーシア、スイス、エジプト等)からフィードバックを受けとることができ、日本の社会的文化的状況に即した強かん神話が存在し、普遍的な考え方ではないことを改めて確認することができた。 特に、被害を開示する女性に対する評価は、各文化圏の性別規範を反映していることがうかがえ、日本は被害者に沈黙を強いる社会的圧力が相対的に強いことが示唆された。また、心理学理論による強かん神話の説明に対する危機意識などは、他国の研究者や実践家とも共有することができ、被害者の落ち度であるといった強かん神話支持の要因を、個人の心理的機制に還元するのではない、社会学的アプローチの必要性についても、再確認することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度の所属先変更に伴う事情により、2022年度に調査実施方法および対象を変更することとした。それゆえ、引き続きオンラインモニター調査会社の探索および実査の調整を試みた。しかしながら、調査内容の性質から、調査の遂行が可能だとする調査会社を見つけることが困難であった。海外では、同様の内容の調査がオンラインモニター調査会社を通じて行われている。日本では、強かん神話の研究蓄積が浅いが、そもそも調査遂行自体、困難であることが明らかとなった。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度の所属先の変更により、当初の計画に沿った実査の遂行可能性が高まったと思われる。それゆえ、調査倫理申請のための準備を進め、学生を対象にした質問紙調査を行う予定である。
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