研究課題/領域番号 |
21K17991
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
伊藤 真紀 法政大学, スポーツ健康学部, 准教授 (10736507)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 女性活躍 / 女性リーダー / 心理的資本 / キャリア構築 / 心理資本 / リーダーシップ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではスポーツ組織における女性リーダー育成のための実態解明と問題解決にむけたプログラム開発を目的とする。実態調査は心理的資本理論に基づき実施し、(1)自己効力感、(2)楽観性、(3)希望、(4)レジリエンスの分析より、女性リーダーとして開発可能な心理的要因を顕在化し、さらに個人的・社会的環境要因について明らかにする。その結果をもとに心理的資本理論をもとにした半構造化インタビュー調査により、女性が直面する様々な心理・社会的な阻害要因、今後のキャリアアップを目指す際の資質向上のために必要な支援等について聞き取り調査を実施し、女性リーダー支援プログラムの構築を推進する具体的方策を提案する。
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研究実績の概要 |
「第3次男女共同参画基本計画」(2010年)では、「社会のあらゆる分野において、2020年までに指導者的地位に女性が占める割合を少なくとも30%程度とする」 という目標が掲げられている。しかし、我が国のスポーツ団体役員における女性の割合は日本オリンピック委員会(以下JOC)では18.2%、加盟団体では12.6% (2018年時点)にとどまっており、スポーツ界において女性リーダー(各スポーツ組織の意思決定者等)を育成することが必要不可欠であるといえる。女性活躍推進に関するキャリア研究は、対人的、組織的、社会的な阻害要因についての研究と限定的で、女性の能力開発に直結する実践的な提言は少ない。本研究では、女性のキャリア構築時において内在的な未解決問題が存在すると予測した。Luthansら(2015)によって生み出されたPsychological Capital「心理的資本」という概念では、4つの要因からなる個人のポジティブな心理的状態を開発することで、個人や組織に効果的な結果をもたらすことが理論的に実証されている。本研究では心理的資本理論を用いて、個人的・組織的環境要因ならびに女性リーダーとしての意識を明確にし、心理的資本を開発することは女性の職務満足、職務遂行能力、組織行動、心理的ウェルビーイングの向上に正の影響を与え、阻害要因を克服しうる支援方法を探す一助になり得るのではないかと考え、スポーツ組織に おける女性リーダー育成のための実態解明と問題解決にむけ、実態調査を心理的資本理論に基づき実施し、(1)自己効力感、(2)楽観性、(3)希望、(4)レジリエ ンスの分析より、女性リーダーとして開発可能な心理的要因を顕在化し、さらに個人的・社会的環境要因について明らかにする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
これまでに20代から60代の就業者152名(男性85名、女性67名)を対象にキャリアに関する予備調査を行い、予備調査で得た結果を基に、共通因子を一つずつスクリーニングした。アンケート調査項目の作成に時間を要し、また女性リーダーのリクルーティングに時間を要したため、調査に遅れが生じてしまったため、来年度も引き続きアンケート調査を実施し、量的データの分析を行い、成果をまとめる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、アンケート調査を引き続き行い、個人・環境的要因がいかに心理的資本に影響を及ぼしているかを確認する。さらに女性特有のキャリアに関する阻害要因の特定を行うため、心理的資本理論をもとにした半構造化インタビュー調査により、現在に至るまでの経験、現状(問題点、課題、支援体制)、ニーズの聞き取り調査を実施し、女性が直面する様々な心理・社会的な阻害要因、今後のキャリアアップを目指す際の資質向上のために必要な支援等について聞き取り調査を実施し、修正版グランデッド・セオリーアプローチ分析を行う。
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